日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「遭難者の夢 家族狩り第二部」

遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉 (新潮文庫)
 昨日読み終わりました。
 重い。ひたすら重い物語。元々ネクラな性格(^-^;)なので、全然大乗うですが、精神的に弱っている時に読むのは危険かもしれない。言っていることがずんずん突き刺さります。


 引きこもりや家庭内暴力なんて、餓えた他の世界の子供たちの不幸に比べたら微細な事と一刀両断しがちだけど、不幸であることには変わりなく、それとこれを比較してどっちの方が大変かっていうこと自体ナンセンスだと私も常々思っていました。他の国で飢えた人がいるのに食べ物を残すなんて最低だといわれても、一面正しいけど、今の日本がそういう世の中なのだから底をつっこまれても、じゃあ食べきれない目の前の物を無理やり食べて身体を壊せとでもいうのか?確かに私も残すのは余り好きではない。基本出されたものは完食するようにしているし、食べられなさそうなら、最初から少なく頼む。そういうことをみんながしていれば残飯は減る、と信じて。でも残飯は減っても、輸入される量が減るのにはみんながそういう行動をしないといけない。いろんな考え方もあるから難しいでしょう。

 身近な不幸と世界的な不幸を同列で語るほど人間は高尚な存在じゃない。だから少なくとも身近な不幸から失くしていく努力を怠ってはいけないと思うのです。


 「家族狩り」の物語は、殺人事件(他殺か家族内殺人かはともかく)を通して、すごく深いことを語ろうとしているのは伝わってきます。さて次巻「贈られた手」はどういう展開になるか。

遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉 (新潮文庫)

遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉 (新潮文庫)