日活はにっかつとなり、低予算のポルノ映画(死語だなぁ)"にっかつロマンポルノ"を続々と制作する。
これも、そんな作品の1作。
と、思ったら大間違い。
脚本は『太陽を盗んだ男』『青春の殺人者』の長谷川和彦。
主演は、『ちい散歩』の地井武男。
ロマンポルノなのに男性が主人公?
冒頭、ベトナム難民救済の募金活動をしている神父。教会に帰り募金をしてくれた人に感謝をしていたのもつかの間、協会に強盗が押し入り、せっかくの浄財が強奪される。
(ここでついでのように、神父さんの娘が襲われる)
警察に110番して、刑事が駆けつける。
あれ?、来た警官はなんと強盗をした本人たちじゃないですか?
要はマッチポンプ。
これじゃ、検挙率下がるわな。
そんなことをしている警察にも勿論まともな人もいるわけですが、
気がおかしくなって精神病院入院中。
しかもその精神病院が、火事となって入院中の警官が脱走する。
こんなことが世間にばれると大変、とちいちいはこいつを追いかける。って話。
確かに、裸は出てくるんだけど、
全体でいえば、10分の1にも満たない。
渡辺淳一の作品に比べても全然Hなシーンありません。
某監督曰く「日活はロマンポルノになって、女のさえ出せば、演出面でとやかく言われることはなかった」そう。
だから、今、活躍している監督を輩出できたんだね。
すべてが傑作、って訳じゃないけど、面白い作品があることも事実。
侮るなかれ、日活ロマンポルノ。