はい、惰性です。108巻全て新刊で出る度買い揃えています。偏向的な内容で種々批判をされています。雑誌掲載時にあったものが、単行本化の際に変更されたり、1本丸ごと未収録になったりと、30年近く続けていると色々ありますな。
今回の副題は、「被災地篇・めげない人々」。めげないって…。平気だとか、負けないとかいう意味もあるけど、性懲りもないとか図太いみたいな、なんかあんましいイメージの言葉じゃないんだけどなぁ。うーん。と一抹の不安を抱えながら読む。
昨年の3・11で被災した第100巻の「日本全県味巡り 青森編」で回ったところを山岡、ゆうこ夫妻と東西新聞の面々が訪問するという連作になっています。震災から2カ月、元々、地元を良く知っている東西新聞の東北支社の人間が取材をしているので、来ないで欲しいと言っているところに押しかける。これも、うーん。ジャーナリストとしてよりも単に好奇心としか思えない展開。首をかしげてしまいます。
結局、被災地各地を巡り、食を復興させる人々に取材しているだけ。いくらなんでも他にやることあるだろう、と思ってしまう。私が微力ながらボランティアで7月でさえ、街はがれきに溢れて猫の手も借りたいような状態。大学生や、海外からもボランティアセンターに集まっている人がいた。そんな中、「美味しんぼ」って、なんか違うんじゃないか…。
あげくのはてに、「被災地のめげない人々に感謝」「被災地のめげない人に幸あれ」って。。うーん、いいのかなぁ。なんか、無責任っつーか、なんつーか。
「美味しんぼ」が自然食崇拝、自然食にあらずば食にあらず的な内容に急傾斜したのはいつごろだろう。勿論最初からそういう傾向はあったけど。それに今回の物見遊山的な内容はいったいなんなのだろう。
巻数も108巻。煩悩の数。そろそろ潮時かなぁ。
- 作者: 雁屋哲,花咲アキラ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/02/29
- メディア: コミック
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