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「白い巨塔」 を観る。


 1966年大映山本薩夫監督


 昨年原作者山崎豊子さんが亡くなった時に追悼で放送されてたものを録画していてやっと観ました。
 「白い巨塔」は何度も映像化されていますが、一番印象に残っているのは、フジテレビ1978版です。主人公の財前五郎田宮二郎、財前の親友、里見医師を山本學が演じていてとても印象深い。愛人の太地喜和子、東教授の娘、島田陽子が映画と違う配役ですがよくて、特にこの頃の島田陽子は本当に美しい。余談ですが2年前の「犬神家の一族」の野々宮珠世役も良かった。
 映画版では医学部次期教授を目指す野心家、財前が医療ミスを犯しながらも1審で勝訴したところで終わってます。制作された66年時点、原作がここまでだったのが理由ですが、その後控訴審〜財前の死まで原作で描かれ、78年のTV版で同じ田宮二郎主演(企画も田宮二郎の個人事務所、田宮企画)最後まで映像化されました。放映は1979年の1月まででしたが、撮影終了後の12月、田宮二郎は猟銃自殺を図り死亡したというのも話題になりました。


 映画は2時間半。端正だけど眼光鋭い田宮二郎は、地位と名誉の為なら手段を選ばない財前を好演、まさにハマり役でした。里見医師も映画版では田村高廣ですが、山本學とまた違う真摯な感じが出ていてよい。
 TV版の唯一の難点は関西が舞台(難波大学医学部)なのに、主要人物の殆どが関西弁を喋っていないこと。ところが、61年のこの映画版は、財前はじめ出演者はちゃんと(かどうかは私は関西弁を知らないので分かりませんが(^-^;))関西弁を使っています。

 「白い巨塔」は、2007年にも唐沢寿明主演で再度TVドラマ化(全26話)されました。本家田宮二郎には及ばないものの唐沢君の財前もなかなか良かった。この版では、財前を教授にしたくない東教授を石坂浩二、俗物の鵜飼教授を伊武雅刀が好演。


 いいドラマは、時を越えて何度もリメイクされます。「時をかける少女」もそうだな。「白い巨塔」はどの版も良い出来。お勧めです。実は原作はうちにはある(カミさんの書架に)のですが未読。いつか読ももうと思います。。