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「「未来からの挑戦」発掘・復元記念上映会&少年ドラマシリーズ同窓会トークショー」


 「未来からの挑戦」は、NHK少年ドラマシリーズの一作として、1977年に放送されたSFジュブナイルの傑作です。原作は眉村卓の「ねらわれた学園」と「地獄の才能」。今回再放送版全話(初回放送は、1977(昭52)年1月から2月に全20話、再放送は(1977(昭52)年7-8月に一話35分、全10話に再編集))が発見され、その復元がほぼ完了したのを記念しての上映会とその他の少年ドラマシリーズに出演された皆さんのトークショウがあり、埼玉県川口市にある[SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ映像ホール」で上映会があり参加して参りました。

 復元の様子は公式ページにあります→http://www.nhk.or.jp/archives/hakkutsu/news/detail.html?id=023


 1977年だから当時小学校6年生。多感な時期に熱中して観てました。
 少年ドラマシリーズは、第1作の「タイム・トラベラー」(原作は筒井康隆の「時をかける少女」)から好きで、特に眉村卓光瀬龍作品が続々と映像化されて小説を読むきっかけとなりました。
 特に好きなのは「なぞの転校生」「赤外音楽」「暁はただ銀色」「明日への追跡」「その町を消せ!」「幕末未来人」そしてこの「未来からの挑戦」でした。
 「なぞの転校生」「幕末未来人」は、既に10年ほど前に全話発掘されてビデオ、DVD化されましたが、「未来からの挑戦」はこれまで一部発見されていたのみでした。
 

 「未来からの挑戦」は、その後薬師丸ひろ子主演で大林宣彦監督で「ねらわれた学園」が映画化されたり、ほぼ同時期に原田知世ちゃん主演でTVドラマ化されましたが、あくまでも「ねらわれた学園」のみを原作としたドラマで、「未来からの挑戦」とは異なるものでした。
 「未来からの挑戦」は、女優さんたちも魅力的でした。一番好きだったのは西沢杏子役の佐藤美沙子さん。現・紺野美沙子さんです。初恋といっても過言ではありません。更に栄光塾の先生、テレサ野田。メイクはきつかったけどプロポーション抜群でエキゾチックな美人、好きでしたねぇ。


 今回は、1-8話のダイジェストと7話完全復元版の上映でした。
 当時制作用ビデオテープは高価で使い回しするのが当たり前の時代。80年代に入りテープの価格が安価になったのとソフト化による二次使用が出来る事に気が付き、保存をするようになりましたが、既に上書きされたドラマはこの世から消えてしまっています。NHKは民間で保存されている番組を収集するプロジェクトを2年前から始めています。今回の発掘もその活動の中で見つかったもの。発掘されたといってもビデオの規格の違い、当時の機械の性能では輪郭がぼけたり、現在の放送に耐えるまでにするには様々な復元作業が必要。家庭用ビデオ黎明期に家にビデオがあったのは、全国でどれくらいいるんだろう。そういう人もしいたら、デッキなくて再生出来なくなっているはず。そういうテープがあったらNHKに送るのは良いかもです。


 さて、第2部は、少年ドラマシリーズに出演されていた俳優さんたちによるトークショウ。
 とその前に、哀しいお知らせが…。

 「未来からの挑戦」で印象的な飛鳥清明役を、また「その町を消せ!」の赤川二郎役、「ユタと不思議な仲間たち」のユタ役の熊谷俊哉さんが、先月2日、肝臓癌で急逝されたとの訃報が伝えられ、会場騒然。私ももしかしたらシークレットゲストで来るかなと思っていたのでこの訃報には唖然としてしまいました。

 壇上には「なぞの転校生」他の高野浩幸さん、伊豆田依子さん、星野利晴さん、「明日への追跡」他の沢村正一さん、斉藤とも子さん「その町を消せ!」他有名子役だった斉藤浩子さん、そして「未来からの挑戦」の関くん役の佐藤宏之さん、吉田くん役の手塚学さんが。
 まるで本当の同窓会のように尽きることなく画面の外でのお話をしてくれました。
 「遅い時間になるとタクシー券が出てね…」以降自粛w
 佐藤さんは「セリフが多過ぎて、徐々に減らしてもらい、その為に熊谷さんにそのセリフが回され、必死になって覚えてた」とかw
 「テトラパックのコーヒー牛乳のストローを連結してどこまで届くか」なんていたずらもしていたとか。
 皆さんは当時児童劇団の子役だったのでこういう子供っぽい遊びに興じていたらしいww
 「幕末未来人」の頃は星野さん沢村さんは既に高校生。役者として目覚めて本番後、渋谷で一生懸命演技について飲み屋で激論を戦わせていたとか。ん?高校生が?
 みたいな話も飛び出してました。時効ですww


 観覧者代表の方が、2名お話をしていた、「最近は子供向けで『少年ドラマシリーズ』のような社会問題に対して直球で訴えるようなドラマがない。是非今回の上映会を期にNHKでもう一度『少年ドラマシリーズ』を作って欲しい」的なお話をしていましたが、私も同感です。なかなか作りにくい時代かもしれませんが、私たちは『少年ドラマシリーズ』を見て、友情の大切さや自分と違うもんに対しても受け入れようとする気持ちや、正しい事、いけない事の判断が出来る素養を身につけられたと思います。表面的になぞるだけでない本物のドラマを少年少女に与えることが、『少年ドラマシリーズ』で育った今の大人の使命ではないかと改めて思いました。もっとも私は作り手側にいないから残念ながら出来ないけど…。


 イベント終了後、ロビーには出演者の皆さんがそろってお見送り。握手とちょっとお話が出来たのはファンとしては嬉しいサプライズ。
 間近で見る斉藤とも子さん、浩子さんは相変わらず可愛い。伊豆田依子さんも専業主婦らしいですが、目を瞑ると当時の香川みどりの声そのまま。声が低くなったといっていましたが全然そんなことありません。というか、あの当時よりも素敵になった感じがします。


 私的には、2001年ロフトプラスワンでのイベント以来、実に14年振りの『少年ドラマシリーズ』のイベントで、久しぶりに高野さん、星野さん、沢村さんに逢えて嬉しかったなぁ。高野さんとは01年のイベントから何度かカラオケをご一緒させて頂いたりしましたが、全然変わらず相変わらずかっこよい。沢村さんも昔「幕末未来人」の原作(眉村卓「思い上がりの夏」)をお贈りしたことを憶えていて頂いたりと、ファン冥利につきました。


 またこういうイベント、あったらいいなぁ。