日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「人造人間キカイダー The Novel」

人造人間キカイダー The Novel (角川文庫)
松岡圭祐著・角川文庫
 表紙の絵はキカイダーがジローの仮面をかぶっているような感じになってますけど、そんなアナログな変身はしませんw
 松岡圭祐の作品を読んだことがなく、どんな作風かは知りませんが、少なくともエンターティメント系のベストセラー作家さんなので、安心して手に取りました。
 映画版「人造人間キカイダーREBOOT」まだ見ていないのですが、そもそもほぼ同時期に公開された映画のノベライズと思ったら、全然違う内容らしい。


 TV版のキカイダーは、1972年、7歳の時。リアルタイムで観てました。前年に始まった「仮面ライダー」が7時半、キカイダーが8時、8時半からアニメ「デビルマン」と、ゴールデンタイムに特撮、アニメをやってるという、今では考えられない布陣で土曜日は10チャンネルに釘付けでした。赤と青のツートンカラー、しかも頭がずれていて、およそヒーローらしからぬ造形。私的には、やっぱり大ヒット中の等身大ヒーロー、仮面ライダーの前には一歩格下な感じが否めませんでした。しかしながら同時間帯のお化け番組「8時だヨ!全員集合」を向こうに時には10%以上の視聴率を稼ぐということもあり続編「キカイダー01」も放映され、人気はそれなりに高かったようです。

 
キカイダーに対する印象が変わったのは、ずいぶん後になって石森章太郎の原作を読んでから。新たなキカイダー00の登場、ラストは服従回路(イエッサー)埋め込まれたキカイダーが仲間を次々と破壊し何処へともかく去っていく悲劇的なもの。しかも、その後原作「イナズマン」で、埋め込まれたイエッサーをイナズマンによって破壊されるという、物語の枠を超えた完結に感動したものでした。

 今回のお話しは、原作やTV版の設定を生かしながら舞台を現代に置き換えています。ロボットが変身するという当時私がどうものめり込めなかった原因のひとつも、キカイダーの表面を覆う炭素繊維有機ELでできていて、それで立体映像を映し出しているというなんとなく「なるほど〜」と思わせる。本当にできるかはわかりませんがw 赤と青のボディについても、元々陰で軍事ロボットを作っている会社(ダーク)が、表では医療介護ロボットを作っていて、その軍事ロボット(赤)と医療介護ロボット(青)の身体から、キカイダーを作ったという裏設定も納得。そのために、不安定な思考回路が生まれて、より人間に近い思考になっている。


 この設定で、続編が読みたい。あ、その前に映画版みてみよっと。