日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

むすび

昨日地上波で初放送された「君の名は。」で語られていた「むすび」について。

一葉おばあちゃんと三葉(この時は瀧が入っている状態)、四葉の3人はご神体のある山に祭りで作った"口噛み酒"を奉納に行く。その道行きで一葉おばあちゃんが2人にこんなことを話します。
一葉「三葉、四葉、むすびって知っとるか?」
三葉「むすび?」
一葉「土地の氏神様をな、古い言葉でむすびって呼ぶんやさ」
一葉「この言葉には深ーい意味がある。糸を繋げることもむすび。人を繋げることもむすび。時間が流れることもむすび。全部神様の力や。わしらのつくる組紐も、せやから、神様の技。時間の流れそのものを表しとる。縒り集まってかたちを作り、捻れて、絡まって、時には戻って、途切れて、また繋がり...。それがむすび。それが時間。水でも米でも酒でも、人の身体に入ったもんが、魂と結びつくこともまたむすび。だから今日のご奉納は、神様と人間を繋ぐための大切なしきたりなんやよ」


 「むすび」はあるものとあるものをつなぐ、という意味に用いられます。別の意味では、文章の終わりも"結び"。おにぎりの事も"おむすび"と言ったりします。
この"むすび"という言葉の大元は「古事記」にあります。「ムス」と「ビ(ヒ)」に分けられて、「ムス」は「産す(生す)」で何かが生まれる様子を表し、「ヒ(ビ)」は、魂や霊または霊的・神秘的な働きのこと。万物は「むすひ」の働きによって生じ、発展すると考えるのが、神道にまとめられた日本古来の考え方です。
 「古事記」の冒頭で、最初に天地開闢の時、最初に天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)が現れて、その次に生産・生成の「創造」の神とされる高御産巣日神(たかみむすひのかみ) と、対になって男女の「むすび」を象徴する神の神産巣日神(かみむすひのかみ)が出てきます。この「むすひ(び)」が元々の語源で、神と人とのつながりを表します。

 人と人とのつながりも"むすび"であり、魂を結び合うこと。袖すり合うも他生の縁とか言います。確かに70億いる世界の人口の中で日本の人口が1億2千万人くらい。”袖すり合う”だけではなく、一生のうちで一言でも会話を交わすだけだとさらに減って1万人行くかどうか…。これってすごい確率だと思います。
 良い結びも悪い結びもありますが、どのような結びであっても”縁”であることに変わりはなく、どのようなむすびも意味のある事だと思っています。ダイヤモンドを磨くのはダイヤモンドしかないように、人を磨くのもやっぱり人しかないというのが持論です。

 こうして書いたblogを読んでもらうこともやはり"むすび"なんだと思います。
 私とのむすびが良いむすびだったらうれしいです。
 

 2日3日の2日間に渡り熱戦が繰り広げられた東京箱根間往復大学駅伝競走。走者は襷を繋ぐことで「"むすび"合い」一つになります。残念ながら今年も母校はシード落ち。襷は繋がらなくても思いは結ばれています。来年また予選会から頑張って欲しいです。