日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

「ビブリア古書堂の事件手帖」


 前売恩典の短編小冊子が欲しくてムビチケを買ってあったので、会社帰りに観てきました。先週から公開なのですが、早く見ないと打ち切りになってしまいそうだったので…(^_^;)。
 原作の1話五浦くんの祖母絹子さんの夏目漱石「それから」巡る物語と4話の稀覯本太宰治の「晩年」初版本を巡る物語で構成されています。2時間でまとめるとなるとあまり物語を広げないという意味では、うまくまとまっていたと思います。
 栞子さん役の黒木華は、比べちゃ行けませんがTV版の剛力彩芽よりも栞子さんにあっています。もう少し線の細い感じだとベストなんですが、繊細な感じや笑顔の可愛さ、本の事になると饒舌だけど、その他は人見知りが激しいという性格は、黒木華の演技で十分カバーできています。
 今回のお話しは、五浦くんの祖母絹子さんが結婚してから出会った作家を目指す青年、田中との道ならぬ恋が中心になっています。若い頃の2人を夏帆と東出くんが演じているのですが、これがとても良い。
 結婚をしていても惹かれ合ってしまう想いというのはいつの時代も変わらずあって、勿論それはいけない事なのだけど、でも思いは止められない。最後彼のもとに走るか、やはり家庭に戻るかはいろいろな選択がある。どちらが正しいとは言えない。
 当たり前の事なんだけど、お婆ちゃんは生まれてからずっとお婆ちゃんだったわけではなく、お婆ちゃんにも若い頃があった。多くは語らなくても静かだけど激しい恋を経験していた。そんなことを1冊の古本から読み取ってしまう栞子さんの能力はすごい。
 そしてその話にも少し絡んでいる太宰治「晩年」にまつわる話。 たかが古本、されど古本。古本に魅入られた栞子さんと稲垣(原作では笠井)の哀しい話。

 作中、お婆ちゃんの結婚した年を五浦くんがお母さんに問うシーン。でお婆ちゃんは1960年に結婚し、お母さんは1965年に生まれたと言う。1965年。私、お母さんと同じ生まれ年じゃん。そーかー、そうだよなー、栞子ちゃんが可愛いとかなんとか言っても、娘、息子の世界の話なんだよなぁ…(^_^;)。
 
 
 最終回1つ前の回で、300席くらいある中、観てた人はわたしを含めて14人くらい。これは1ヶ月の上映期間持たないんじゃないかな。原作好きでも十分干渉に耐えられる作りだし、原作を知らない人でも、本好きな人なら十分この世界を楽しむことはできると思います。

 できれば沢山の人に見てほしい作品です。


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