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「狼は泣かず」

狼は泣かず アダルト・ウルフガイ・シリーズ (NON NOVEL)
平井和正著・kindle/祥伝社・NONNOVEL版
アダルトウルフガイシリーズ第5巻。
アダルトウルフガイkindle再読マラソンも5巻目。あとがきにもある通り、前巻「人狼戦線」を間に挟む2つの中編「虎よ!虎よ!」「狼は泣かず」で構成されていますので、連続して読むと少し違和感があります。それだけ「人狼戦線」によって犬神明の質的転換が図られたということ。とはいえこの中編2篇は前期のアダルトウルフと後期に差し掛かったアダルトウルフのエッセンスを詰め込んだ物語で、「狼男だよ」以来の軽口をたたきながら事件に対する狼男と、「人狼戦線」で弱り切った犬神明の面目躍如的活躍が見れてうれしい。
「虎よ!虎よ!」は、アイドルが御曹司との恋愛をきっかけに移籍話となったこときっかけとなって所属プロダクションからスキャンダルを故意に起された挙句梅毒まで貰い芸能界引退を余儀なくされた女性の潜在意識が”虎”となって復讐をする話。
「狼は泣かず」は、心優しい不死身の巨漢大滝雷太が、その不死性に目を付けられて老人研究所に拉致され救出に向かう話。この話の中で犬神明の弱点である新月の時でも心に満月を浮かべて賦活化し、月齢に左右されない狼男になり、犬神明の敵は人間組織ではなく悪霊世界になっていきます。

 両作品とも別のお話しとして発表されたものをウルフガイシリーズに翻案しています。

「虎よ!虎よ!」「宝石」光文社73.10初出…漫画「スパイダーマン」の原作エピソード「虎を飼う女」として「月刊別冊少年マガジン」1971.8-9月号に連載。
「狼は泣かず」「問題小説」徳間書店74.9,10月号掲載初出…漫画「エイトマン」の原作エピソード「サイボーグPV1号」として「週刊少年マガジン講談社 1965.11掲載

そして「狼は泣かず」は、次巻「人狼白書」に直接つながっていき、更にオカルティックな話に突き進んでいきます。
幸か不幸か、ここら辺のアダルトウルフガイを読んていた頃、幻魔大戦も並行して読んでいたので拒否反応はなかったけど、ウルフガイはこのまま活劇で続けばよいのにと正直思いましたが、何しろ平井先生自ら言霊のお筆先、を自称し自分が書いているんじゃなく書かされているというのだから仕方ありません。

さて次「人狼白書」行きます。


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