日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「ベイジン」(上)

ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)

真山仁著・幻冬舎文庫
真山仁は「ハゲタカ」を読んで好きになって、一時結構読んでいて、この本も結構前に買っていましたがやっと手を付けられました(^_^;)。
物語は2008年の北京オリンピックの裏側、記録映画を撮るスタジオから始まります。中国は北京オリンピックの開会式に世界最大の原子力発電所の操業を開始し世界にアピ-ルすることを考えていた。その原発稼働が当日になって現場で揉めているという。
 そしてその2年前、その原発建設が始まったところに時制が戻ります。
 なんとも中国でのビジネスの難しさがこれでもかと出てきます。縁故、面子、党の方針…。本来、ものつくりとは関係のないこれらの事が最重要項目で、安全性、人命は二の次三の次。まして原子力発電所は、あらゆることを犠牲にしても、安全性を最優先しなければならないもののはずなのに、これまた国家の威信が最優先される。上は権力にしがみつき、不正を不正と思わず私腹を肥やす。それをみている人民も自家発電装置の軽油をくすねることでどんな災害を誘発するかまるで分っていない。構内に水たまり一つあっても事故の可能性を考えないといけないのに掃除ひとつできていない。
 自分さえよければいいというのは、欧米の十八番ではなく、中国もまた同じ。そりゃそうだよな、誰かを蹴落とさないと一生うだつが上がらないどころか、生きていくことも難しい。他人を思いやるなんていうのは、外敵が少ない日本なればこそ。
 
 ビジネスの世界も同じで、ライバルに勝つ為には、自社最優先で何でも進めていく。そして問題が起きて迷惑が掛かるのは常に消費者だったりする。そういう世界で上に上がる人は多かれ少なかれ毒される。それが嫌な私のような人間は、ビジネスの世界で上に立てるわけはない。

 次々と出てくる問題に技術顧問として日本から出向している主人公は、これからどう立ち回っていくか。勢いをもって下巻に!

ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)

ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)

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