日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

「アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風」

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)
神林長平著・ハヤカワ文庫
 第1作『戦闘妖精・雪風』(連作短編)を読んだのは、19歳の頃、今から35年前。その後99年に第2作『グッドラック 戦闘妖精・雪風』(01年文庫化)が出、02年に改訂版の『戦闘妖精・雪風〈改〉』、そして09年に『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』(11年文庫化)と現在まで3作出ています。
『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』文庫化されてすぐ購入していたのですが、ずっと積読しており早8年、やっと読みました(^_^;)。

 突然地球に侵攻してきた異星体ジャム。南極の超空間通路からやってきたジャムを撃退する為、通路の先に逢った惑星フェアリィに基地、FAF(Fairy Air Force フェアリィ空軍)を作り地球侵攻を食い止めていた。当初地球各国の精鋭を集めていたFAFだったが、戦闘が長期間に渡りエリートが消耗していくのを良しとしない国々は他人に溶け込めない者や犯罪者をフェアリィに送る様になる。
 タイトルにも待っている「雪風」は、FAF内の情報部隊に所属する戦闘機の名前。情報部隊は直接戦闘に加わらず、戦闘時に敵の情報を入手し必ず帰投することを任務とする部隊。友軍が全滅しようと一切助けない。雪風パイロット、深井零は、他人に一切の関心を持たない性格破綻者。零が信じるのは唯一雪風のみ。そして彼と雪風の共通の目的はジャムを殲滅する事。
 「アンブロークンアロー」では、コミュニケーションすらまともに取れていなかった異星体ジャムが、地球に宣戦布告をしてくることから始まる。何がリアルなのかわからない戦闘状態が延々と続く。読んでるこっちも混乱してくる。自立型AIを持つ雪風は零を外部センサーとしてジャムの仕掛けた罠を解こうとする。

 機械は人が使うもので使われるはずはない、という考えが揺らいでくる。
 人間の活動や記憶なんかも微弱な電流の連続なわけで、そこにAIが干渉してきてAIの思い通りに動かすなんていうこともできるんじゃないかな。昔は空想上の事と思えたこんなことも、今や無線通信が当たり前になり、AIが発達して、AIが目的の為に人間を端末として思い通りに操る、なんてことももしかしたらありえるかもしれません。そうなった時、自分の行動が自分が望んでしている事なのか、AIがそうさせているのかの判断は難しい。「自分は自分だ」と言い切ることに自信がなくなってきます。
 タイトル的にはアクションSF的な感じですが、深い思索に誘ってくれる物語です。ただいっぱい頭をつかう(いろんなことを考えちゃう)んで、疲れてる時はあまり頁が進みません。。

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ がんばるサラリーマンへ
にほんブログ村

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)