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「ファイアー・フライ」

ファイアー・フライ (文春文庫)

高嶋 哲夫著・ 文春文庫

 あらすじも見ずに読んだら2冊続いて誘拐ものだったw

 高嶋哲夫は、これまで何冊か読んでおり、特に巨大震災が東京を襲う「M8」数ヶ月前にあった巨大台風よりさらに大きな水害に見舞われる「東京大洪水」など、綿密なデータをもとに描かれる災害シミュレーション小説が白眉の一方、第16回サントリーミステリー大賞「イントゥルーダー」や「都庁爆破!」映画化もされた「ミッドナイト・イーグル」などのテロ小説も面白い、名ストーリーテラーです。

 表題の”ファイアフライ”とは、蛍のこと。物語の中で、沢山の蛍が舞う様がありそれはもう幻想的にな光景。

 物語は、身代金目的で大会社の社長を誘拐したと思ったら一介の社員を誘拐するという間抜けな展開。誘拐犯の2人の男女は、組織が~とか言ってる割には杜撰な計画。挙句の果てに誘拐された被害者は横領が発覚して一転して犯罪者に。もちろん横領は濡れ衣。更に自宅に戻ってみると美しい奥さんは自分の上司に寝取られている。なんとも踏んだり蹴ったりな話。さて誘拐の真犯人は?主人公は汚名返上する事ができるのか、寝取られた奥さんとの関係は?


 「ストックホルム症候群」(誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くこと)的展開は小説にありがちですが、二転三転する主人公の立場が、まったく飽きずに読み進められます。

 

高嶋哲夫作家買いできる作家さんです。

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ファイアー・フライ (文春文庫)

ファイアー・フライ (文春文庫)