チャップリンの映画で
『街の灯』(原題:『CITY LIGHTS』)という作品があります。
製作は1931年。今から75年前。
盲目の花売り娘と知り合った放浪紳士チャーリーは
彼女の眼を治すため孤軍奮闘します。
そして最後めでたく彼女は手術を受け光を取り戻します。
一方のチャーリーはお金を盗んで逮捕、また無一文の放浪紳士に・・・。
そして街を歩いていると、あの時の少女が。
乞食同然のチャーリーに小銭を恵んであげようと
手を取って小銭を握らせる。
そして有名なラストシーン
“You?”
“You can see now?”
“Yes, I can see now.”
サイレント映画なので、セリフは全てセリフシートが
物語に挟み込まれる形になっている。
このなかで
彼女が、最初に発する、“You?”は、
「あなたでしたの」
と訳すのが一番美しい。
最近、500円で買える(版権が切れた)DVDでチャップリンの映画が出ており、
気になっていたので、まずは一番好きな『街の灯』を買ってみた。
帰って早速ラストを見てみた。
「あなたが?」
・・・あぁちがった(>_<)。
前に見たやつだと、
「あんたが?」という訳のバージョンもあり、
悲しくなったのを憶えている。
ここはやっぱり、
「あなたでしたの」
と、一生懸命がんばって自分の目を治してくれた人に逢えた喜びと
眼の前に現れたのが浮浪者のおっさんだった悲しさをあらわしてほしい。
英語では
”You”
だから、まあどの訳も正しいっちゃー正しいんだけど、
そこんとこ理解して訳してもらいたいもんだ。
いずれにしても、『名作』
お勧めです。