水樹和佳子の短編集『樹魔・伝説』を読む。
80〜85年に描かれた5つの作品が入っている。
『樹魔』は雑誌掲載の時にみており、COMICも実家にあります。
今回は、文庫サイズにて購入。
当時、萩尾望都『11人いる!』(75年)、竹宮恵子『地球(テラ)へ・・・』(77-80年)等少女マンガ家によるSFの名作が続々描かれていました。
『宇宙戦艦ヤマト』大ブームの、時まさに宇宙SF花盛りの時代。
樹魔はどちらかというと人間の内面(心の揺れ)を描いた作品でした。
久々に読み返してみると、20年以上前の作品とは思えない
深いテーマに思わず脱帽、考えさせられました。
ご一読を。
旧作名作の文庫化は定番になりつつありますが、
時代を超えて良いものを次代につないでいくという
本来の文庫の意味にも叶ってよい傾向だと思います。
(ハヤカワSF文庫)