文庫本全5巻。
1800ページのボリュームに足る物語でした。
虐待で心身に障害をもってしまった子どもたち、DV、介護…
病める現代の縮図。
そんな陳腐な解説では語れない。
こころの傷は眼に見える傷でないから、
傷を負った本人にしかわからない。
癒してあげようとすることすら、
迷惑に思うこともあり、
それを迷惑だと思ってしまうことにまた罪を感じたりする。
いろいろな助言を与えることはできるけど
結局は本人自身が何かをきっかけに立ち直るしか
方法はない。
まず。
「そこにいてもいいんだよ」と。
傷ついた人にかける言葉は、それだけでいい。