日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

『待っていてくれる人』/鷺沢萠を読む。

hee2007-05-02

鷺沢萠さんが亡くなって早3年の月日が経ちました。
『待っていてくれる人』は、
2002年.12初刊「この惑星(ほし)のうえを歩こう」の文庫化です。


鷺沢さんのエッセイは面白い。
その面白さは、「私こんな失敗しちゃったー、莫迦でしょー」的な
自虐的なものが多い。


人を嗤うのではなく、自分を笑いのネタにする。
本来笑いというものはこうでなくちゃいけない。


人を嗤うのは簡単だ。
でも、それを喧伝し、「あいつ莫迦だねー」というのは
下品極まりない。


なくなる寸前まで、世界中を飛び回り、
たくさんの友達に囲まれ、たくさんの人に愛されながら
35歳の若さで、死を選んでしまった鷺沢さんに
いったい何があったのか?


離婚経験あり、30過過ぎ、子なしで
待っていてくれる人のいない寂しさと同時に
気楽さがいい、と中に書いてありました。


寂しさはあったかも知れないけど、
たくさんの友達がいて、
待っていてくれる人はたくさんいたに違いない。


『待っていてくれる人』は鷺沢さんの"失敗話"の中に
「人ってこんなに優しいんだよ」ってことが
随所に現れる、
優しいエッセイです。


ご一読を。

待っていてくれる人 (角川文庫)

待っていてくれる人 (角川文庫)