日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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『アルカトラズからの脱出』

hee2007-11-23

79年パラマウントクリント・イーストウッド主演、ドン・シーゲル監督 を観る。

脱走ものは嫌いじゃない。『大脱走』『パピヨン』『ショーシャンクの空に』…。どれも手に汗握る傑作ぞろい。脱走というテーマは、映画として正しい。
単にシチュエーションを楽しむだけならこの映画は面白い。
しかし、この映画で脱走するのは明らかに犯罪者だ。戦争中の収容所からの脱走は双方善と思ってやってるわけだし、刑務所からの脱出であれば、無実の罪で投獄されるという"脱走の理由"があるから主人公を応援できる。
この映画では、母親が余命3ヶ月という犯罪者が脱走の仲間にいるが、結局失敗してしまうし、外にいる娘にあいたい黒人は運命を従容として受け入れている。
難攻不落、脱出者0のアルカトラズ刑務所からの脱出劇で、この事件の後アルカトラズ刑務所は閉鎖されたという史実に基づいているのだから仕方がないのかもしれませんが、それでは単なる再現ドラマの域を越えない。
自由を求めるのに理由は要らない。
確かにそうかもしれない。
しかし、社会生活を営んでいる以上、ルールを守らなければ投獄され自由を奪われても仕方がないのではないか?
刑の重い軽いはあろうが犯罪者の脱出は、決して爽快なものではない。
例えば、脱出にもう少し意味があれば更に傑作となったのに…と感じた作品でした。

とはいえ、この映画。本物のアルカトラズ刑務所で撮影しているという点では意味あるものではないかと。
ハリウッドが大金かけて作った"再現ドラマ"って事ですね。