日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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式貴士『カンタン刑』

hee2008-08-10

式貴士を始めて知ったのは、高校時代だったと思う。
『カンタン刑』は氏の第1短編集。
恐らく一番有名な作品なのでコレを知らない=式貴士をしらないって事でしょう。
昔は角川で文庫化されてましたが久しく絶版しており、
今回(といっても2月)久しぶりに怪奇系のもの13編を再編集したものが
光文社文庫から出ました。
もっとも、それを知ったのが数日前で、最近の文庫事情からいって、
本屋に在庫がないかも…と思い取り合えず紀伊国屋にいったらありましたので
購入。さすが紀伊国屋


式貴士
実は別名の蘭光生や、ミステリの間羊太郎の方が有名かも。
蘭光生名義のフランス書院文庫ものも式テイストがあって単なるエロ小説ではないのですが、やはり、式名義のSFの方が好きです。
筒井康隆を継ぐのは式貴士だと思ってたんだけどなぁ。
かなりグロい描写があるんで、読者を選ぶかもしんないけど、
実はウィットに富んだやさしい内容の作品もあり、私はそちらの方が好みではありました。(作者自ら"A型(血液型ね)SF"と呼んでいました)

91年没なのでもう17年も経つんだね。
今回の作品集は、これまで単行本未収録の作品も所収されており、
満足至極。
今回、『式貴士怪奇小説コレクション』となっています。式名義の小説はそれほど多くないので、是非、継続して欲しいです。
式作品に触れたことのない人、買いです。
但し、特に『カンタン刑』は食前に読んではいけません。