城山三郎著・新潮文庫を読む。去年TVでやってたの録画してあるけど見てないや。
ミスター通産省と呼ばれた男を中心に昭和30年代、高度経済成長の中、人事、政策の内側を描いた話。と書くと堅い話のようだし、面白くなさそうだけど、仕事に真剣に取り組む姿勢は、大変興味深いものでした。
とかく悪者にされがちな官僚ですが、国を憂い、自分たちがこの国を守ろうという想いは今の官僚にだってあるはず。
主人公は破天荒で、正論を武器にどんどん突き進んでいく。その姿勢は、爽快ではありますが、おやじと慕う人がいる一方で、本来味方につけておきたい政界財界や、省内ですら、同じだけの敵を作ってしまう。
振り返れば、私もこの主人公に近い。こういう生き方は、ほんとに損だと思う。主人公は頂点である次官にまで上り詰めるけど、私はずっと日陰者なんだろうなぁ。でも生き方変えらんないもんね。清濁併せ持つ、波風立てずってゆーのが、処世術としては正解なんだよね。わかっててもなかなかできない自分がいます・・・。
戦うサラリーマンに読んで欲しい1冊です。
- 作者: 城山三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1980/11/25
- メディア: 文庫
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