日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

『「昭和史発掘 幻の特務機関「ヤマ」』を読む

特務機関といってもネルフじゃないよ。
大日本帝国陸軍直轄の特務機関。有名なところでは、うちの近くにも「登戸研究所」という秘密兵器開発を専門とする部署があったのですが、著者がその「登戸研究所」を取材する中、決して表舞台には現れないスパイ狩りを専門とする対敵防諜機関があったという事実に行き着く。名前は「ヤマ」機関と呼ばれ、スパイを養成する「陸軍中野学校」とスパイ戦用機材を開発する「登戸研究所」の支援を受けて、合法的に暗殺まで行っていたという。
陸軍でも一部の人間しか知らされていないこの組織。有名なゾルゲ事件も裏でこのヤマ機関が活躍して発覚したとのこと。戦争って、艦船、戦闘機、歩兵による直接的な戦いだけでなく、情報による戦争も同時並行でやらないと勝てない。とはいえ、敵国世情混乱の為には、対峙国の偽札を作ったり、要人暗殺などイリーガルな活動も重要な戦略となる。
あって当然の組織ではあるけれど、それに従事した人々の口は重い。
TVや映画のフィクションでは、かっこよく活躍するスパイ。最近も米ソのスパイ交換などという話もあり、決して過去の遺物ではない、妙なリアルさがありました。
近現代史に興味のある方にはお勧めです。
[rakuten:book:11176018:detail]