K市とあるのは金沢なんだろーな。かつてその北陸のK市で地元の名士青澤病院の慶事があり、そこに集まった17名の人々が毒殺される。戦後の混乱期に起きた、帝銀事件のように。しばらくして犯人が分かるがすでに自殺していた。
生き残った深窓の盲目の令嬢。この事件を卒論に選んだ女性。その卒論が編集者の眼にとまり出版される。出版されると忽ちベストセラーに。
この事件を中心に事件にかかわった人、町の人のインタビューで物語は進む。本当に犯人は自殺した男だったのか?
最初は、なんか読みにくいなぁと思っていましたが、この構成が分かってくるとぐいぐいとひきつけられました。
ところが、恩田陸にありがちな複線を散らばめておきながら、後は読者のご想像に…って部分も多く、私のような想像力欠如の人にはすっきりしないんだよね。
ハードカバー版は、徹底的に凝った造りになっているようなので、今度みてみよーっと。
- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/08/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (148件) を見る