今年のベストセラーです。松たか子主演で映画化もされまして、同僚から強い推薦を受けていたにもかかわらず、結局見る前に終わっちゃた。そろそろDVDになるかな。
基本1人称小説って好きなんで、とても読みやすかった。第2章以降、次々と語り手が変わることで、其々の視点で事件とその前後について語られる。
おそらく人間なんて、自分に都合のいいことしか考えられない弱い生き物だと思う。みんな自分に言い訳をして生きている。小さな自尊心が傷つくのを恐れて臆病になる。もしくは周りに同調さえしていれば自分に火の粉がかかってこないと思っている。
どいつもこいつもろくでもない登場人物ばかり。だけど、たぶんそれは自分の姿でもある。だから、読んでいてとても嫌な気分になる。そんな小説です。
- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2010/04/08
- メディア: 文庫
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