日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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ヤマトと愛

(attention!:いまだにネタばれ展開中です)


ガミラスの人々は地球に移住したがっていた。この星はいずれにしろお終いだったんだ。地球の人も、ガミラスの人も、幸せに生きたいという気持ちに変わりはない。なのに、我々は戦ってしまった。……我々がしなければならなかったのは、戦うことじゃない。…愛し合うことだった。勝利か。……糞でも喰らえ!」
死闘を繰り広げ相手を全滅させた古代進の悔恨の言葉。
 確かにこう言いたくなるほどの殺戮をおこなった。後に残るのは虚しさ。それもわかるが、地球も後1年で人類の歴史に幕を閉じる位決定的なダメージをガミラスに与えられたのよ。ガミラスさえ来なければこんなことにはならなかったのに。ガミラスが自星の寿命を迎えつつあったのと訳が違う。たくさんの人が殺された。古代君だって両親を、たった一人の兄を。それでも、愛し合うべきだったと?右の頬を打たれたら左の頬を差し出せと。
 私は、この言葉だけはヤマトに似合わないと思っています。敵をも愛せとは、そりゃすごいけど、とりあえずそうしたいなら自分だけでやってくれと。周りを巻き込まないで欲しい。
でも自分の周りの人、ヤマトの物語でいえば自分たちの帰りを待っていてくれる地球の人々を愛すること、そして彼らの為に命を投げ出すことは有りです。
 できもしない偽善的な愛よりも、身近な人を守る愛の方がよっぽど私としては理解しやすい。「さらば」に至っては宇宙愛ときた。欲しいものを欲しいという物欲の権化ズォーダー大帝に啖呵を切る。
「違うっ!!断じて違う!!宇宙は母なのだ。そこで生まれた生命は、全て平等でなければならない!それが宇宙の真理であり、宇宙の愛だっ!お前は間違っている!それでは、宇宙の自由と平和を、消してしまうものなのだ!俺たちは戦う!断固として戦うっ!!」
 感動の名シーンです。
 その後、超弩級戦艦に特攻。後から考えると、いくらヤマトでもあれだけの大きさ差があったらそれほどの被害は与えられないんじゃないかとか思ったりして…。
 で、散々宇宙愛だ何だとでかいこと言っておきながら、やっぱボクが一番大切なのは君だと、この死闘の中亡くなった雪を抱きしめる。
 「雪。やっと二人きりになれたね。君には苦しい思いばかりさせて、ごめんね。これからいつも一緒にいるよ。人間にとって一番大切なものは愛することだ。でも、僕が一番大切なものは君だ。君への愛だ!雪、好きだ。大好きだ。大きな声で言える。雪。僕たちはこの永遠の宇宙の中で、星になって結婚しよう。これが二人の結婚式だ。」
 今回のヤマトでは、敵は徹底的に非人間的な描かれ方をしているので、当然古代君の冒頭のセリフは再現されていません。愛に関するシーンも、仲間との愛(友情)に殉じるもの。今回のドメル自爆をモチーフとした第3艦橋接合部攻撃→第3艦橋勤務6名見殺し後の、雪とのあのシーンは、愛というより、お互い傷をなめあっているような感じというか、古代が癒しを求めていたようで、うーん…ですけど。 この「愛の押し売りをしない」というのも私的に今回のヤマトがオッケーな理由だったりします。