3月下旬、いよいよ金八先生が定年退職する。
1979年金曜八時、ちょうど自分が中学三年の秋にこのドラマは始まりました。それまでは裏番組日テレの「太陽にほえろ」を見ていましたが、自分と同じ中学3年生の物語がどんなものになるのか興味があって見始めました。最初は、普通のドラマでした。変わったのは4話目「十五歳の母」が始まってからでした。受験を間近に控えた3年B組の生徒、浅井雪乃が身ごもった。相手は同じクラスの宮沢保。
衝撃でした。中学3年生といえば、性に目覚める頃。実際に身近にそういう問題があったわけではありませんが、そういうことが起こっても全然不思議ではありません。まして、浅井雪乃も宮沢保も決して不良などではなくて逆に成績優秀で模範的な生徒。幼い愛が結晶になった。それをクラスや先生が一丸となって守る。その姿に心を打たれました。
翌年。第2シリーズでは、校内暴力がテーマでした。加藤優という荒谷二中の番長(これも既に死語ですね)が桜中学に転校してくる。時まさに全国で校内暴力が猛威をふるっている頃。すでに高校性になっていましたが、ドキドキしながら見たものです。
金八先生の物語は、第8シリーズまで続きます。第4シリーズでは、雪乃と保の子供、歩も金八先生の教え子になったり。第5シリーズでは、第2シリーズ「腐ったミカンの方程式」「卒業式前の暴力」に比肩する物語。表向きは品行方正な生徒、裏ではクラスメートの弱みに付け込み悪いことばかりやっている「ガラスの少年」兼末健次郎の物語でした。
金八先生を見て一時は教師を志したこともあります。結局生かすことのない中学国語1級教員免許はその名残。
その金八先生もついに定年。
3月が楽しみです。