買ってあったソフトをようやく観る。
まずは『告白』中島哲也監督。2010キネマ旬報ベスト・テン第2位、第34回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀編集賞。ときくと、傑作!と思いますが、うーん、手放しで傑作と言いにくい。
湊かなえの原作を読んでいるので、原作の雰囲気を良く映画化できていると思います。子供を殺され復讐をする先生(松たか子)の演技はとり肌もの。でも、なんだろう、こういう作品は、ベストワンに選んではいけないと思うのです。映画って夢や希望を謳って欲しいのです。子供を殺された親の気持ちは痛いほどよくわかるし、松たか子の行動も過激ではあるけれど理解できる。それでも、こういう作品を肯定することは、とりもなおさず、自分の中にこういうどろどろしたものがあることを認めなきゃいけない。いや、確かにある。あることは否定できない。だからこそ正しくあろうとする。自分の中にあるひかりに目を向けさせるような作品が、私は真の意味で"素晴らしい作品"だと思うのです。
『涼宮ハルヒの消失』
2時間半を超える大作。時間SFとしても良くできているし、絵もきれい。高校生が主人公で、切ない感じもうまく表現されている。ただTVシリーズの『涼宮ハルヒの憂鬱』を観ていないひとにとっては、2時間半でも説明が足りないんじゃないかなぁ。観ていれば傑作、観ていなかったら???な感じかも。
朝目覚めると、昨日と違った世界。SOS団もなく団員もみんなバラバラ。クラスのみんなはハルヒの事を知らない。しかも殺人マシーンの朝倉までいる。。
まわりにおかしな奴らがいっぱいいて、口では嫌だ嫌だと言っていても、実はその世界が一番いい。こういう気持ちなんかわかります。仕事からはいつでも逃げたいし、家にいても邪魔もの扱いされるけど、でもウィークディに休んだりするとなんか違和感あるし、家族が数日いないだけで、身体の一部が欠落したような変な気持になる。望んでいるものは、昨日と変わらない日常なのかも知れないなぁ。
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