課題図書でした。自分で買おうかと思っていたのですが、部長が貸してくれました。
ま、この手のビジネス新書の中では、読みやすい方かと。ただ、しつこいくらいに一般論に対しての反証をしてくるので、辟易してしまう感は否めません。「もうわかったよ」と。
いえ、それもただ感情的に反論しているのではなく、データに基づいてやってるんで、納得感はあります。
結論を言ってしまえば、デフレの正体は、団塊世代のリタイヤとそれに伴う生産人口(消費人口)の激減がスタートで、景気が悪いという単純なもんじゃないということ。更に、今の状態が続けば、また景気が良くなるなんてことは幻想だということ。年寄りは金使わないで、貯め込んで、それを死ぬまで持っているから経済が回らないので、なんとか金を回すようにしないといけないということ。日本の生きる道は、値段が高くても質の良い、他国にないものを供給するような国になること。
この本の利用価値は、結論にあるのではなくて、考え方にある。一般的に言われることをまず疑ってかかること。その反証材料は、目の前に転がっているからしっかりと情報を整理して考え再構築することにある、と思う。
しかし…。著者同い年なんだよね。。こういう本を書いて堂々と自説を発表できるというのが自分と違ってすげえよな、とそんなことに感心してしまいましたとさ。
デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
- 作者: 藻谷 浩介
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 新書
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