日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

桜桃忌

 今日は玉川上水にて入水自殺した太宰治の遺体が発見された日(1948年)。ちなみに太宰の誕生日でもある。
 私ももうあんまし若くないんで、旅行の翌日遊びに行く元気はさすがにない。月曜日の事を考え、今日は家でゆっくりすることに。
 
 「ぜルダの伝説 時オカリナ」やっているとあっという間に時間が過ぎてしまう。ゲームで1日を終えるのはもったいない。3DSは、奥行きが深く見えて、確かにきれいですが、噂通り目が疲れます。こりゃ幼児にやらせてはいけない。もっとも、疲れるほど目の筋肉を使うという事は逆に目によいのか。専門家の検証が欲しいところ。

 それで、本日「桜桃忌」だったことを思い出し、「そういえば太宰治の「桜桃」って読んだことないや」と気が付き、青空文庫で読む。
 胸の谷間を「涙の谷」と言ってしまうあたりは、ドキッとさせられます。涙の谷というのは、主人が「お前はどこに汗をかくんだい」という問いに答えた奥さんの答え。そこから主人の思索が始まる。


 ”私は家庭に在っては、いつも冗談を言っている。それこそ「心には悩みわずらう」事の多いゆえに、「おもてには快楽」をよそわざるを得ない、とでも言おうか。いや、家庭に在る時ばかりでなく、私は人に接する時でも、心がどんなにつらくても、からだがどんなに苦しくても、ほとんど必死で、楽しい雰囲気ふんいきを創る事に努力する。そうして、客とわかれた後、私は疲労によろめき、お金の事、道徳の事、自殺の事を考える。”

なんてところは、うんうん私もそうだ、と思う。


”この夫婦は既に述べたとおり、手荒なことはもちろん、口汚く罵り合った事さえないすこぶるおとなしい一組ではあるが、しかし、それだけまた一触即発の危険におののいているところもあった。両方が無言で、相手の悪さの証拠固めをしているような危険、一枚の札をちらと見ては伏せ、また一枚ちらと見ては伏せ、いつか、出し抜けに、さあ出来ましたと札をそろえて眼前にひろげられるような危険、それが夫婦を互いに遠慮深くさせていたと言って言えないところが無いでも無かった。妻のほうはとにかく、夫のほうは、たたけばたたくほど、いくらでもホコリの出そうな男なのである。”


ここら辺はうちもその通りだ。付き合ってる時も含め、大喧嘩ってしたことがない。だから逆に、カミさんからは「喧嘩するときはもう別れる時」と言われている。特に最後の一文は、まるで私の事をいってるみたい。。。
 多かれ少なかれ夫婦生活というのはお互いの努力の賜物。自分だけが我慢、努力しているのでもなく、相手だけがしているのでもない。それをお互いに理解することが大切なんだよなぁ。