理想として「かくあるべき」と思う事は、仕事にせよ日々の生活にせよよくある。少しでもその理想に近づく為に日々考えているし、どうすれば一歩でも理想に近づくかなんてことは、人に言われなくたって、分かっている。場合によっては寄り道したりすることも大切だけど、それは時間がある時の話で、時間がないのに足元を見ずに理想という山の頂を見ていたら足元の小さな石ころにも気付かないでコケる。コケるだけならよいけど、コケた先が崖だったら一貫の終わり。
理想に近づく為に大切なのは、それを思い描くだけじゃダメ。勿論理想は常に胸の内に秘めていないと何のために山を登っているか分からなくなるから、常に前を見るのも当たり前。でも山に登ろうとする時に、自分の体力も考えず、がむしゃらに前に進んでいるだけじゃ、いくら頂きを見つめていても時間ばかりがたってしまい、理想に近づくことなんてできない。
自分の体力と装備、一緒に登る仲間の体力と装備。それらを総合して、より短時間で頂きを目指す為に必要な道と歩き方を考える事がリーダーのすべきことだと思う。
理想を語るなんって簡単なこと。理想の話は耳触りも良いし受けも取りやすい。目の前に危機が迫っているのにそれでも理想を語るなんて、すごく強い人かただの莫迦か。でもそれが船長だったりしたら、目もあてらんない。一気に乗客もろとも沈没。理想を語り酔うなんて歳はもう過ぎている。それを、ちょっと足元を見ただけで「現状を打破していない」というのは、なんて近視眼的な見かたなんだろう!
まぁ、そんな感じで、一日もやもやしながら、それでも一人山を登っていたってわけです。