日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

極端に振る。

 5日深夜に北海道電力泊原発3号機が検査の為に停止し、日本にある50基(震災前は、54基でしたが、福島原発1〜4号機が廃止となった為現在は50基)の原発全てが停止となる。
 いくら自然災害が原因とはいえ、あのような大惨事を招き、今もその状態が続いている今、原発の再稼働を容認できない民意は、充分理解できる。また、電気が無ければ経済が回らないという産業界の言い分ももっともだ。昨年は、震災直後の団結で、しかも夏前の大きな電力需要期の前だったので節電や一部の計画停電でなんとか持ちこたえたけど、今夏それで需給バランスを保てるかは、正直判らない。
 問題は、政治の指導力のなさと電力会社の保身。これに尽きる。震災後1年もあったのに、政府はいまだに原発にしがみつき、代替エネルギー転換への道筋すら付けていない。電力会社は、それに甘えて、少しでも自社に有利に働くべく動く。これでは、全然前に進まない。
 「危ないから稼働許すまじ」的市民団体も腹が立つ。「そんじゃ、あんたら全員太陽光発電システムやその他のしくみで電力会社から電気買ってないんだね?」散々恩恵を受けながら、反対するだけじゃ筋が通らない。
 
 私は原則「原発反対派」です。でも、既に国内の3割以上の電気を原発で賄っているという現実があって、即停止というのはいくらなんでも極端だと思うのです。それに原発は止めても、そこに燃料棒がある限り、何か起こったらおしまい。確かに稼働中に災害が起きるよりは安全かもしれないけど。であれば、エネルギーを放出するために発電を続けても良いのではないかと思う。それと並行して、国は規制をどんどん緩和して、代替エネルギーの開発に勤めてほしい。そうやって、徐々に原発を減らして行き、最終的には全廃するという形を取らなければ、経済、産業界のみならず、生活に支障が出るのは必至。弁護するわけではないけど、民主党幹部の「日本人の集団自殺」という発言は、決して間違ってはいない。現に建機メーカー、コマツの坂根会長は4月、日本原子力産業協会の年次大会で「いつまでもこんなエネルギー問題を抱えている日本で製品を作っていてはリスクが大きすぎる」と発言していて、国外に生産拠点を移す企業だって出てくるに違いないし、そうなっては、技術流出、雇用減少、当然消費冷え込みと碌な事はない。
 私としては、地熱発電を勧めてほしい。マグマの熱で熱せられた蒸気を使ってタービンを回し発電をする。冷えた蒸気は、元の地層に戻される地熱発電は、環境にも優しいし、近隣の温泉地の人が危惧するような水量の減少にもつながることはないといわれています。しかし最適地のほとんどが国立公園の中にあり開発が難しく、かつ、原発を推進したい国、原発マネーがなければ立ちゆかない地方自治体などの影響で、開発が遅れています。
 風力は、設置場所の最適地(常に強い風を受けられる)がなかなかないし、風車の出す低周波の問題があり、太陽光発電も、広大なパネル設置が必要な割には発電量が少なくしかも設備費用が高い。火山大国ニッポンが唯一持っている自然エネルギーが”マグマ”です。これを有効に活用しない手はないと思うんだけどなぁ。

「ハゲタカ」の真山仁著の「マグマ」は、フィクションですが地熱発電についてとても判り易く書かれている本です。今だからこそお勧めの1冊です。
震災前に読んでblogに感想書いてました。→http://d.hatena.ne.jp/hee/20100608

マグマ (角川文庫)

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