9月からスタートする仮面ライダーの新作が発表されました。「仮面ライダーウィザード」、魔法使いらしいです。最近のライダーは改造人間ですらありません…。
平成ライダーって、悪の秘密組織に改造されたって設定はあったかなぁ。どうも私が、完全に平成ライダーに乗り切れないのは、原点である「仮面ライダー」にある”改造人間の悲哀”が描かれていないからなんだよね。一部の協力者には知られているがその他の人には隠しているという設定も好き。平成ライダーでも響鬼はそうでしたね。改造人間じゃないけど。
番組はスポンサーがいなければ作れない。そのスポンサーがおもちゃ会社だとキャラクター商品が売れないと困る。必然、変身グッズやフィギュアなどが”売れる”事を基準にデザインされる。その結果、ストーリーの情緒的部分は、ある程度犠牲にされてしまう。新たなヒーローを創造しても当たるかどうか分からない。とりあえず「仮面ライダー」というネームそのものに価値がある為、結構な投資をしている以上、安全策としてはこの看板を下ろす事が出来ないけど、とはいえ、物語の基本コンセプトそのものが変わっているのにいつまでも「仮面ライダー」ブランドを使い続けるのはいかがなものかと思う。仮面を被った奴が誰かと戦うっていだけじゃ、「仮面ライダー」じゃないと思うんですよね。と、これは平成ライダーしか知らない人にとっては、年寄りの繰言ですね・・・。
とはいえ、そんな"しばり"(逆にいえば、矛盾するけど"なんでもあり")な状況の中で、スタッフが良い作品を創ろうとする意気込みはひしひしと感じる。特にヒーローとは思えない、もはや仮面ライダーですらないようなデザインで、毎回々々「なんじゃこりゃorz」と思う事が多い。。電王も今のフォーゼもデザイン発表の時正直ドン引きでしたわ…。でも、動くとかっこよく見えてしまうから不思議。追加で出てくる仲間ライダーの方が、ライダーらしい外観だったりするのもよい。
色々文句はありつつも、なんだかんだ言って楽しみで、ついつい観ちゃうんだから、取り込み成功してるんでしょうね。イケメン俳優を使って、おかーさんの支持も集めているようだし、コンセプト無視であろうとマーケティング的には成功なんだろーなぁ。スタッフは、スポンサーの意向を汲みつつ客の嗜好を貪欲に取り入れる。これから仮面ライダーはどんな風に変わっていくのか、興味深くはあります。。