日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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政府の支援で解決するものなのかなぁ。

「“斜陽”映画産業に光明の兆し 復活の鍵は政府支援体制」■SankeiBiz 11月5日(月)8時15分配信■2011年の興行収入が前年比17.9%減の約1812億円に落ち込み、衰退の危機がささやかれる映画産業に、明るい兆しが見え始めた。複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスシネコン)で娯楽作品が集中的に上映されることが多かった興行にも、個性的で質の高い作品を求める機運が出始め、目の肥えたファンが戻りつつある。10月下旬に開かれた東京国際映画祭は今年で25回を数え、世界で存在感を高めつつある。映画産業「復活」の鍵は欧米に見劣りする政府の支援体制にありそうだ。■「映画は時代を映す鏡。その力を信じたい」。10月28日に閉幕した東京国際映画祭の記者会見で審査員の一人、イタリアのエマヌエーレ・クリアレーゼ監督は、こう強調した。日本の映画興行を取り巻く環境は大きく変化している。2000年ごろから、郊外のショッピングセンターなどにシネコンが急増。人気作を集中上映し、不人気だとすぐ打ち切る手法が定着した。そのため映画製作は、人気テレビ番組の続編や漫画を原作とするなど、一定の観客が見込める作品に偏った。■並行して個性的な作品を上映するミニシアターが激減。主に1980年代、欧州などの芸術性の高い作品をロングランヒットさせた役割は影をひそめた。また複製フィルムからデジタル素材による上映に移行しつつあり、設備投資の余裕がなく、閉館する地方映画館も増えている。■さらに、シネコンの成長も頭打ち状態だ。全国でシネコンを運営するユナイテッド・シネマ(東京都港区)は3月、経営不振のため親会社の住友商事から投資会社に売却された。さまざまな映像コンテンツがインターネットで入手できるようになり、映画館に足を運ぶ人も減っている。今後は「増えすぎたスクリーン数の淘汰(とうた)が始まる」(証券アナリスト)とされる。(後略)




 街の小さな映画館がどんどん閉館している。理由は、急速なデジタル化。今シネコンでかかってる映画のほとんどはデジタル。要は高画質のプロジェクターだ。フィルム映写機しかない映画館は、デジタル映画を上映する為には、数千万単位の設備投資をしないといけない。それが出来ない小屋はみんな閉館されていくというわけ。
 フィルムは、保管状態さえよければ100年以上持つ。デジタルはハードディスクに記録した作品を映すだけだから映写技師は不要だ。”カセットポン”で上映出来る。どんどんと映写機が撤去され、デジタルプロジェクターになっている今のシネコン。それでは古い映画が観れなくなってしまう。。

 映画が文化だというならば、映写技師の育成もしていかないと気がついたら蒸気機関車と同じ運命をたどる。今まさに私たちは時代の転換点にいるわけ。
 
 今の若い人は古い映画を観ないという。元ネタとなった映画を観て、新作のパクリだと言ったりする。本末転倒だよ。古い映画を全てデジタル化するならともかく。そんな事は金銭的にも出来ない。古い映画は過去の遺物として朽ち果てるだけなのか…。


 政府の支援は確かに必要かもしれない。国立近代美術館フィルムセンターにはどれくらいのフィルムが保管されているんだろう。芸術的だったり資料価値の高いフィルムはここにおさめられていると言いますが、B級のプログラムピクチャとかはないんだろうなぁ。でもそういう映画こそが庶民のの娯楽で、たくさんの人を泣いたり笑ったりさせたものなのに。

 昔は、東京にもたくさんの名画座があって、古い映画をたくさん観ることが出来た。今、たくさんあるシネコンも1部屋くらいは、フィルム映写機を残して往年の名作、奇作、珍作を安価に上映する事が出来ればいいのにと思う。こういう法律を作るのも政府の仕事。フィルムのデジタル化に助成したりするのでも良い。映画好きの政治家が文部科学大臣とかになって、こういうシネコン法を作ればよい。大学の認可をするしないで大ナタを振るうより、もっと前向きに映画文化の事を考えてほしいなぁ。