今日は、10日ぶりのお休み。何気なく手に取ったこの作品を観ちゃいました。
87年ホイチョイプロダクション制作・配給東宝 馬場康夫監督。
ホイチョイプロダクションは、今まで、5本の映画を制作しています。『私をスキーに連れてって』 はその第1作。
その後
『彼女が水着にきがえたら』 (1989年)
『波の数だけ抱きしめて』 (1991年)
『メッセンジャー』 (1999年)
『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(2007年)
と4作作られています。
バブルの雰囲気は、ホイチョイの持ち味で、まさに1987年大学4年生だった私、ちょっと上のおにーさん、おねーさんの世界にあこがれていた時期でした。世はまさにバブルに向かい、消費する事が是とされていた時代。スキーにスキューバにミニFMと時代を先取りしたガジェットを物語の中核に置き、ブームの最先端を行っていました。
でもホイチョイ映画は、そういった時代の先端を活写しながら、作劇そのものは、奇を衒うものではなくて恋愛映画の王道をいくものです。ご都合主義的な側面もないわけではありませんが、映画という短い時間のなかで、しっかりと伏線をひいて強弱のあるドラマ展開は、観ていて全く飽きない。
しかも後味がとても爽やかで、健全。キスシーンすらないのもホイチョイ映画の特徴なので、今の刺激的なドラマに慣れていると、物足りなさを感じる観客も多いかもしれません。バブル描写ばかりが注目されてしまうのは残念です。
「私をスキーに連れてって」の音楽は松任谷由実の楽曲が効果的に使われています。ここで使われている曲を集めたカセットテープを作った人も多いはず。私もその一人。
オープニングで、スキー場に向かう準備をする矢野(三上博)がカセットテープをカーステレオにいれる事で流れてくる「サーフ天国、スキー天国」
挿入歌で
スキーシーンに流れるのが「恋人がサンタクロース」
アフタースキーのパーティルームで流れるのがインストゥルメンタルで「ロッヂで待つクリスマス」
主人公の矢野が優ちゃん(原田知世)に逢う為に車を飛ばすシーンで流れるのが「A HAPPY NEW YEAR」
そして、クライマックスの志賀・万座ルート滑走シーンで効果的に使われている「BLIZZARD」
これらの曲を聞くだけで、気分は「私をスキーに連れてって」です。
大改造を施す前の叶美香も出ているらしいけど、判りません…。
今や時代はスキーよりボード。そもそも若い子たちはスキー場にすら行かないらしい。
幸せになる映画ですが、私たち世代にしかこの映画の良さ判らないのかなぁ。