ビブリア堂も4巻目。今回は前3巻までの連作短編集ではなく、一冊長編になっています。
今回の題材は「江戸川乱歩」。乱歩のコレクションを譲る代わりに故人の残した金庫を開けてほしいと依頼される栞子さん。
一応ミステリ仕立てなので、ここでは謎とき部分には触れません。今回のお話では、江戸川乱歩のお話がたくさん出てくる。「少年探偵団」「怪人二十面相」…。小学生の頃、図書室においてあったのは知ってるし、うちにもポプラ社版のハードカバーは何冊か姉貴がもってたような…。ルパンだったかな。私、小学生の頃から本は好きだったんですけど、探偵ものには行かず、専ら海外SFばかり借りて読んでたんですよね。バロウズのペルシダーシリーズとか火星シリーズとか。だから、乱歩って全然読んだことありません。
TVは観てました。キャロライン洋子のお兄ちゃん、黒沢浩が小林少年役、怪人20面相が団次郎(帰ってきたウルトラマン!)の「少年探偵団」や、天地茂が明智小五郎役の2時間ドラマとか。
そんな乱歩音痴の私が読んでも、なかなか面白く読めました。乱歩読みたくなった位。
ただ、私がこのシリーズを好きなのは、栞子さんの魅力が第一で、鎌倉の風景や五浦君はじめ登場人物の魅力がその次。それと栞子さんと五浦君の淡いラブストーリーが好きなので、ミステリ部分は感心できればいい。
そういう意味でも、栞子さんと五浦君の距離が少し近づいて、とてもほんわかした気分になりました。
現在TVドラマをやっていますが、もう完全に別物。なんでも実写化すればいいもんじゃない、の典型。ストーリーは原作の筋に沿ってはいますが、うーーーん。
TVをきっかけにでもよいので、原作を読まれる事を強く強くお勧めします。
今回の栞子さんの表紙絵も良かった…。
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
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