小説版を読んで、久しぶりに映画を観たくなったので…。昨日も書きましたが、もう10回以上観てます。ところがスクリーンでは1回も観ていないとゆー(^-^;)。
前作「ファンシイダンス」が面白くて、レンタルビデオでは「ファンシイダンス2」をやるという話だったのですが、結局なくて周防監督の次の作品がこの「シコふんじゃった。」でした。
メインキャストの本木雅弘、竹中直人、田口浩正他周防組もスライドして出演。
「ファンシイダンス」「シコふんじゃった。」は、自分の生活圏でロケされていて、「ファンシイダンス」では、真朱(鈴木保奈美)が勤めている会社が新宿エルタワーにありました。エルタワーには4年私も通勤してました。「シコふんじゃった。」では、穴山(柄本明)の実家(設定では青森)のロケ地が、「観たことあるなぁ…」と思ったら卒業した中学校に隣接する神社の境内と土俵だったりしました。
そんな個人的関係もあり、周防監督作品を追いかけるようになったんですが、周防監督のよいところは、ふざけていながら実は真面目な内容だというところ。特にこの次の「Shall we ダンス?」までは、コミカルな作劇と真面目であることの面白さがいいバランスでした。その後の痴漢冤罪を扱った「それでも僕はやっていない」や最新作「終の信託」(まだ観ていない)は社会的な問題に真正面からぶつかっていて、前3作とはテイストが異なります。
さて「シコふんじゃった。」ですが、この話にはモデルがあります。お話の中心の「教立大学」=「立教大学」は周防監督の母校で、その相撲部は当時映画同様に廃部寸前。撮影と歩みを同じくするかのように、1991年9月の東日本学生相撲選手権で、Cクラスで優勝しています。ストーリーそのものは周防監督オリジナルですが、フィクションが現実をけん引したのかもしれません。
映画と小説の違いについてひとつ。
映画では、まわしの色が
秋平=黒
青木=緑
スマイリー=赤
春雄=ピンク
田中=黄色
ですが、小説版では、
秋平=白
青木=赤
スマイリー=黒
春雄=青
田中=黄色
でした。これは、土俵の四隅にある房の色からきており、夫々の色は季節を表しています。
春=青=東=青竜 →春雄
夏=赤=南=朱雀 →青木(4年間夏子と2人の相撲部だったから、夏子が想いをこめて)
秋=白=西=白虎 →秋平
冬=黒=北=玄武 →スマイリー(『寒い国から来たスパイ』の主人公の名前がジョージ・スマイリー)
で、田中は、豊作という名前だから秋の実り(ゴールド)
ちなみに穴山教授の名前は"冬吉"で、登場人物の名前には、春夏秋冬がはいっていたりします。
せっかく考えたこの色に対する理由付け、映画でも使えば良かったのに…と思いましたが、何度も観ていると映画版のまわしが夫々似合っていていい配色です。
観ていない人、是非観てほしいなぁ。肩ひじ張らないで観れて感動しちゃう名作です。
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