一昨日、ピーター・オトゥールが亡くなった。彼の代表作は、なんといっても「アラビアのロレンス」(デヴィッド・リーン監督/1962年(日本公開は1963年))です。
長身金髪碧眼。駱駝に乗って砂漠を疾駆する姿は、まるで絵画から抜け出したよう。
映画は227分と大長編の為、気持ちを整えてからじゃないとなかなか観れません。とはいえ、ロレンスとともに行動するアラブ・ハリト族の族長アリはロレンスと対照的な褐色の肌が精悍なオマーシャリフ。この2人の活躍と美しいアラブの風景で、3時間47分一気に見せる(魅せる)力があります。
往年の映画ファンにとっては、当然観ておくべき名作中の名作ですが、若い人は観たことがない人も多いに違いない。是非観てください。
最近は旧作の映画を地上波でやる機会もめっきり減り、過去の名作を観る為には、レンタルするか映画専門チャンネルと契約するかしかない。そういう能動的な動作をしないと名作に触れられないというのはなんと残念なことか。
私たちの世代は、
月曜ロードショー(荻昌弘)
水曜ロードショー(水野晴郎)
木曜洋画劇場(河野基比古)
ゴールデン洋画劇場(高嶋忠夫)
日曜洋画劇場(淀川長治)
と毎日のように先達の名解説者が冒頭と映画の終わりにその映画の見どころを教えてくれました。吹替だし、TVサイズにカットされていたりするけど、それでもたくさんの名作に触れることができました。
「アラビアのロレンス」を初めて観たのもTVでした。それから数年前に劇場でリバイバルを観、DVDも買い今ではいつでも観ることができます。ヘッドマウントディスプレイを買ったのも、「アラビアのロレンス」を観るのが理由のひとつです。この映画は大画面でなければ本当の良さは分かりません。
(予告編です↓)
今度のお休み、気合い入れて観てみようかな。
享年81歳。
名作を有難うございました。