日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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今週のお題特別編「素敵な絵本」

 小さい頃あまり読み聞かせをしてくれるような家ではなかったので、思い出としての絵本っていうのはそんなにありません。正直中高生になってずいぶん手に取るようになった感じ。「そらいろのたね」とか「ぐりとぐら」位は知っていましたが、そんな状況なので、本来の意味で幼児が読む絵本ってあんまし読んだことがありません。
 だから大人が買ってもステキで考えさせられたり感心したりする絵本を2つ紹介します。

 「おおきな木」シェル・シルヴァスタイン
おおきな木
 私の持っているのは、篠崎書林・ほんだきんいちろう訳のもの。
 りんごの木とちっちゃい男の子がいて、木と男の子はすごくなかよしでした。木登りしたり、木陰でまどろんだり、お腹がすいたらりんごの身を食べたり…。男の子が大人になるとだんだん木と遊ばなくなります。久しぶりに男の子は木のところに来ます。木は嬉しくなって昔みたいに遊ぼうと言いますが、男の子は「もう大人なんだから木のぼりなんてできない。それよりお金が欲しい」と言います。木は「お金が持っていないから、りんごの実をとって売ればよい」と言います。すると男の子は木に成ったりんご呑みを全て取りお金に買えます。
 またしばらくして男は木のもとに帰ってきた。「結婚をしたいし子どもも欲しいから家を建てたい。家が欲しい」と木にいうと「家を作る為に枝をもっていきなさい」という。男は枝を全部切って持っていってしまう。またしばらくして男がやってくる。「ここにいると哀しいことばかりだから遠くに行きたい。だから船が欲しい」という。木は「自分を切り倒して船をつくればよい」という。男は木を切り倒してしまう。それからまたしばらくして初老になった男がやってくる。木は「りんごの実も枝も幹もなくなって、もう坊やにあげるものは何もない」という。男は「もう何もいらない。ゆっくり休める場所が欲しい」というと木は「それなら僕の切り株に腰をかけなさい」という。
 木はそれで嬉しかった。


 相手に対してしてあげたことに見返りを求めるのって多かれ少なかれあると思います。ただ見返りっていうのはそれぞれ違っていて、例えば半返しだと思っている人もいれば、倍返ししてもらって当然と思う人もいないではない。そういう見返りを元にした施しっていうのは、人間関係の継続という一方で仲違いをする原因になったりもします。だから自分としては、やったことに対して見返りは求めないようにしています。相手が喜んでくれたらそれだけで十分満足だったりします。自分はそれでいいんだけど、見返りを求める人からすれば、全然お返しをしない不義理者と映るかもしれませんが…。


 
もうひとつは「旅の絵本」安野光雅
旅の絵本 (安野光雅の絵本)
これ、一言も文字がありません。絵だけの絵本。
男が旅をする風景を見開きで俯瞰した緻密な絵で表現されています。だから見開きのどこかに旅する男がいます。ただ余りにも小さいので一時流行った「ウォーリーを探せ」みたいに探すのがまず最初の楽しみ。そして絵の中には様々な仕掛けがあります。童話や有名な絵画が埋め込まれていたり、前のページからの続き絵になっていたり。そういう光景を探しているだけで、時間があっという間に過ぎていきます。
 私が買っていたのは、「旅の絵本(中部ヨーロッパ編)」「旅の絵本II(イタリア編)」「旅の絵本III(イギリス編)」「旅の絵本IV(アメリカ編)」まででしたが、その後「旅の絵本V(スペイン編)」「旅の絵本VI(デンマーク編)」「旅の絵本VII(中国編)」「旅の絵本VIII(日本編)」と出ているらしい。今度本屋さんに行ったら見てみよっと。