もとはと言えば稀代のマルチクリエイター平賀源内が、夏、客足が落ちる鰻屋の為に書いたコピー「本日丑の日」が元となっているという説が一般的。まさか日本鰻を食べつくすほど定着するとはさすがの源内さんも思い及ばなかったに違いありません。
昔から松とか特上は高くて手が出ませんでしたが、まさかスーパーで売ってる養殖ウナギが、国産っていうだけで1尾2000円以上もするなんて、これまた世も末です。しかし最近の報道を見るまでもなく、いくら半額といっても中国産には手が伸びない。店頭でも高い国産が売れ、中国産は売れ残っていたとか。
という訳で、今日は鰻にありつけることができた。うん、美味しいね。しかし、先月国際自然保護連合にニホンウナギが「絶滅する危険性が高い絶滅危惧種」に指定しレッドリストに掲載されちゃいました。今年は昨年に比べて豊漁といいますが、それでも全盛期に比べれば微々たるもの。私的には基本たれが上手いので、代用できる脂が乗っている白身の魚があればなんでも良かったりしますが、それでもやっぱり夏真っ盛りに鰻屋から流れる鰻を焼くにおいを嗅ぎ、熱々のご飯の上に乗せた鰻を掻き込む。そういう風物詩的な意味合いも含めて、よくぞ日本にうまれけり、と思うのです。鰻さん数年なら我慢するので繁殖してください。