日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年」


 今日は結局病院三昧の日。
 まずは歯医者に行って治療。ホント歯が悪いのは嫌です。まだしばらくかかりそう。
 その後、あまりにも花粉症が酷いので耳鼻科に行くと、季節がら沢山のお客、じゃない患者さん。結局治療からその後薬を貰うまで3時間くらいかかった。。
 おかげでゆっくり本を読むことが出来たのは良かったけど。


 ここのところ飲み会続きで行き帰りの電車の中でなかなか本が読めず、やっと読み終わったのが「ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年 」
ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年 (文春文庫)

 大昔は産婆さんがいておうちで出産するのが当たり前だったけど、高度経済成長の頃から殆どの場合産婦人科で出産するようになる。子どもも多かった時代、1日に何人も生まれ病院には沢山の新生児がいて、出産後の入浴時に取り違えが発生した。
 このお話もそんな経緯で取り違えが起き、幼稚園の健康診断で血液型を調べたことで発覚する。子供たちの年齢は6歳。新生児ならともかく、6歳で「親が違う」といわれても親はもちろん本人たちもまさに青天の霹靂。しかも一番親の愛情が大切な時期だし、その後の人格形成においても重要な時期。


 家庭って同じようで実は全然違う。収入の違いは眼に見えての違いだけど、それ以外にも教育というと言い過ぎかもしれないけど、親の子育てに対する意識の違いは、100の家があれば100の考え方があるといっても過言じゃないと思う。仮に収入が同レベルだったとしても、この違いは大きい。
 自分も子どもの頃、欲親に「お前は橋の下から拾ってきた」と冗談を言われて哀しかった覚えがある。今から考えればなんてひどい親かと思うけど、自信を持って自分の子だと思っていたから言えたんだと思うようにしている。
 
 うちの子たちもどう考えても私の子だと思う。長男は今風な格好をしていて小ぎれいにしてるけど、見た目が若い頃の自分とそっくり。娘は性格的に自分に似ている。たまに血は争えないと本当に思う。

 初版は1995年で17年間の家族を追いかけていて、2002年の文庫化でその後の家族を追いかけた新章を追加しています。2004年と13年にドラマ化していますが、2013版は、ドラマパートでは家族が実名となっていて、途中本人が出てきて思い出を語るという構成でちょっと驚きです。そこまで傷は癒えた、過去の事として語れる状況になったという事なんでしょう。
 ドラマでは描かれない家族関係や取り違えられた2人の兄弟姉妹の心象なども本では書かれていますので、ドラマよりも本の方が興味深く読めます。


 独身者には他人事かもしれませんが、親であればかなりいろんな立場に立つことができます。
 それにしても取材対象と何十年も付き合う著者奥野さんの執念はすごい。