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「TOKYO WAR2 灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー 」

TOKYO WAR (2) 灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー
押井 守,山邑 圭著・KADOKAWA

 現在公開中の「劇場版THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」のノベライズ。
 そもそもパトレイバーの世界、特に初期OVA、劇場版2は、パトレイバー無しで充分作劇出来る世界。パトレイバーそのものはマクガフィンのようなものといってよい。
 今回の「THE NEXT GENERATIONー」シリーズも押井守総監督色全開の為、パトレイバーは殆ど活躍しない。ハリウッドの「パシフィック・リム」のような映画を想像してはいけない。
 そういう意味でノベライズでじっくりと読むのには適していると思う。

 押井作品は「うる星やつらビューティフルドリーマー」しかり「赤い眼鏡」しかり、同じシーンが繰り返される"夢中劇"が多い。これが難解で観客を煙に巻き、なんだかよくわからないままエンディングを迎える。これを心地よいと感じるか、つまらないと感じるかで押井作品に対する評価がはっきり別れます。
 私的には決して好きじゃないんだけど気になってしまう、といった感じ。
 押井守って本当にエンターティメント苦手なんだろうと思う。観客に迎合しないっつーか。だから一般受けしにくい。でもそこに他の才能が加わると一気に作品の奥行きが広がる事は間違いない。というか、押井色が全面に出過ぎるとろくなことにならない。
 例えば初期のパトレイバーが面白かったのは、伊藤和典脚本がいい感じで噛みあっていたから。「赤い眼鏡」も伊藤脚本だけど後半グダグダになるのは押井色が出過ぎたせいではないかと。同じケルベロスの話でも「人狼 JIN-ROH」は脚本が押井だけど監督が沖浦啓之がうまくコントロールした感じ。「うる星やつら2」は元々の個性的な原作があったから(それでも原作者は激怒だったらしいけど…)。

 
 あ、話がずれた。
 「TOKYO WAR2 灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー」は、「機動警察パトレイバー劇場版2」(1993)の続編的位置付け。なので、パトレイバーを知らない人が最初に読んで面白いかというと正直微妙。せめて本でいえば「TOKYOWAR」(劇場版2ノベライズ)を読んでからがよい。更にいえば初期OVA、劇場版1からの続きでもあるので、そこら辺は押さえておくとより楽しめる。
 

 安倍政権になって憲法改正が喧しい国会ですが、平和ボケしている野党国会議員と親米してりゃ万事丸く収まると思ってる似非国会議員に、本当に国を守るということはどういうことかを考えさせる内容だと思います。もっとも、内包するテーマは「劇場版2」と同じなので、「劇場版2」(TOKYOWAR)を観ればそれでよいのですが。