ウルトラマンの新しい映像が公開されてた。フルCG版。これが今後どういう展開をするものなのか一切不明ですが、私的には全然あり。「巨神兵、東京に現わる」みたいな雰囲気。
最近「ウルトラマンX」という新作がスタートしてますが、最近のウルトラマンは、"人形"で変身したり、往年の怪獣の力や特徴をウルトラマンの武器として取り込んだり、おもちゃ売らんかながあからさまで、更に造詣もウルトラマンの美しさの源であるシンプルさがかけらもない。もちろん子ども番組ですから今の子どもたちがそれでいいと思えばよいのですが、どうかな。ライダーや戦隊ものの方が人気があるんじゃないだろうか。
ウルトラマンの良さ、特に円谷英二が監修していた初期は、子ども番組だからといって妥協をしない、というのを旨としていました。それが「ウルトラマン列伝」になった頃からそういった円谷の思想がなくなったような気がします。
百歩譲って、子どもに受け入れられるような作品と、昔からのファンが観たいと思える作品の両方のアプローチでつくってもらえるなら、それならそれでもよいです。
今回のこの作品。ウルトラマン細すぎない?とか気持ち悪い、とかは思いますが、こういうアプローチは決して嫌じゃありません。ウルトラマンは元々異星人で表皮が皮膚かスーツかという議論のある中で"皮膚"という観点で考えるとCGのぬめぬめ感も許されるし、Aタイプの口が動く造形の進化系と考えるとかっちょいい。そもそもうめき声とか息合いを発するウルトラマンの口が動くのは自然な事。あくまでも着ぐるみで作るから口が動かないのであって、やっぱ私的には口は動いて欲しい。
予算の掛かり過ぎるミニチュア特撮、技術者が年々高齢になっていって特撮の技術そのものが過去のものとなりつつある一方で、ハリウッドでは、ゴジラのリメイク、「トランスフォーマー」「パシフィックリム」などの巨大ロボットものまで、リアルに再現されて世界の観客を魅了しています。荒唐無稽なアメコミヒーローですらハリウッド的アプローチで、クールでかっこいいと大人がこぞって劇場に足を運びます。
だっさいマーベルヒーローですらこれだけの人気を博すのですから、ウルトラマンというコンテンツもこの動画みたいな方向性でやってみるのもありだと思います。中途半端に特撮とか使わず、大手芸能プロダクション押しの若手タレントを使わず、ハードだけど荒唐無稽感を残していく感じで。
しかしこれも予算掛かりそうだなぁ。でも大画面で観てみたいです。