「風が吹けば砂埃のために目を病む人が多くなり、目を病んだせいで失明すれば音曲で生計を立てようとするから三味線を習う人が増え、三味線の胴に張る猫の皮の需要が増える。そのため、猫の数が減少し、猫が減れば猫が捕まえる鼠の数が増える。鼠は桶をかじるから桶がよく売れるようになり、桶屋が儲かる」
いやいや…(^_^;)
バタフライエフェクトなんてのも、ほぼ同じ意味です。アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひくとも言われている。それだけ世界は狭くなり、影響力のある国の一挙手一投足が、巡り巡って日本にも影響を与える。まして日本は輸出によって計座を支えている国。トヨタ自動車は、円が1円高くなるだけで400億の利益が飛ぶとか。
昨日イギリスがヨーロッパ共同体からの離脱か残留かを決める国民投票で僅差ながら離脱が決定した。
正直海の向こうの国の話、どっちでもいいじゃんと思ってましたが、結構大変な問題です。
そもそもイギリスは歴史があるのでプライドは高いけど、単独では昔に比べれば斜陽の国。EUの主要国の一つだからドイツフランスの信用もあってそこそこイケてるだけ。なので、今回の国民投票の結果が出たとたんポンド暴落、おかげで円が暴騰しちゃった。経済的な視点では、イギリスはEUに残るべきだった。
しかしながら、国民感情としては離脱の方が上回った。これは多くの移民によって仕事が奪われた怒りの結果だ。ただでさえ仕事の少なくなったイギリス大量の移民が流入。社会保障がよいという理由もあるそう。社会保障は当然税金からの支出。仕事は奪われるわ、税金は使われるわ、違う国の人だからイギリスの伝統や習慣にはなじまないわ、経済なんてマクロなことはよくわからない一般庶民にとって良いことはない。EUに入っていると、移民受け入れを拒否できない。だったら離脱、という単純な論理。
移民、難民の受け入れって、難しい問題です。日本だって他人事じゃない。日本で生まれ育ち日本で教育を受けた人ならともかく、成人まで他の国の教育を受けた人のアイデンティティの基本は日本にはない。当然軋轢が生じるけど、歩み寄りができるほど人間は大人じゃない。
大局的な判断よりも目先の利益、不利益に敏感なのが庶民。政治家は庶民への影響についてしっかりと説明する責任があるし、不利益の解消に努める義務がある。そういうことができる政治家を選んでいかないとこれからの日本も大変なことになる。
あれ?でもいるかな。そういうちゃんとした政治家。
と政治的な事を気にしつつ、結局は腰の痛みに負けて1日中横になってないといけないという卑近な悩みに終始した一日でありました。。