日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

今の方が断然よいと思うのです。


東京新聞の1面下コラムは「筆洗」といいます。朝日新聞は「天声人語」、読売新聞は「編集手帳」、毎日新聞は「余録」ですね。
今日の「筆洗」が面白かったので転載します。


  大人たちが子どもを残し、どこかへと消えてしまった。何者かが放出したガス「懐かしい匂い」。これをひとたび嗅いだ大人たちはたちまち昭和ノスタルジーの虜(とりこ)となり、連れ去られる▼公開当時、子どもより大人が熱狂した映画「クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(二〇〇一年)である。ガスを放出したのは謎の組織「イエスタディ・ワンスモア」。現代社会に絶望し、夢と希望のあった昭和の時代へと日本を連れ戻すという野望を抱いていた▼映画のしんちゃんは大人の目を覚まさせ、未来を取り戻すため組織と対決するが、どうも、首相のしんちゃんの方は「懐かしい匂い」を使うあの一味ではないのか、と疑いたくもなる。政府は二五年の国際博覧会(万博)を大阪に誘致する方向で調整に入ったという▼二〇年の東京五輪に続き今度は万博。戦後の高度成長期をなぞるかのような流れである▼月の石、太陽の塔。一九七〇年の大阪万博の「懐かしい匂い」に幻惑されて、つい今度の誘致も容認したくなるが、ここは冷静に考えた方がよいかもしれぬ。本当に万博は必要か、費用に見合った効果があるのか。慎重に見極めたい▼東京五輪の費用。立候補した時は七千億円強と見込まれたが、ついには三兆円を超える可能性が出てきたそうだ。「懐かしい匂い」は、お金の計算までおかしくするようでもある。


 大阪での万博立候補を聞いて、「クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲」を思い出した人は多いと思う。しかも2020は東京五輪。1964−1970、安倍政権は昭和の高度経済成長時代の再来を望んでるんでしょうかねぇ。


 「昔はよかった」といいますけど、私的には今の方が全然いいです。
 あらゆるものが便利になり、きれいになっています。昔はトイレも汲み取り式でそこら中にバキュームカーが臭いにおいをまき散らかしていたし、下水も側溝にふたもせずこれまた臭かった。食べ物も物流や冷凍保存技術のおかげで、遠いところが鮮度を保ったまま消費者に届けられる。
 人情が無くなったとか薄くなったとかいいますけど、ほんとかなぁ。それに昔の濃密な人間関係が嫌で、向こう三軒両隣的な付き合いって自然と減っていったんじゃないかと思うんです。となりの人が味噌醤油借りに来る世界、羨ましいかなぁ。
 対外情勢も綱渡り的ではあるけど、少なくとも冷戦時代のように一触即発な状況でもない。
 インターネットのおかげで、遠くにいてもコミュニケーションをとることができる。

 洋館や古い日本家屋は好きですが、毎回見学するたびに「こんな家住めないよなぁ」と思う。無駄に広く、冬は寒い。使用人でもいれば別でしょうが。

 勿論便利になって失くしたもの、失ってしまったものも確かにあると思います。でも結局今の生活は、過去の人が望んだ最大公約数的なものが現実化しているのだと思うのです。
 過去を振り返るのは、よいことだと思いますが、何でもかんでも昔はよかったというのは、違うと思うのです。


 今日はこれから弓友の結婚式に参加。
 過去を振り返らず、未来に目を向けて幸せな家庭を築いていって欲しいと心から願います。