前作「リターン」で一応決着しているので、3作目どうするのかと思ったら、リカ誕生のお話しでした。
恐怖のストーカー女リカの小学生〜中学生の頃、長野から高校を卒業してすぐの幸子さんが家政婦としてやってきます。広尾の雨宮家。雨宮梨花、結花という双子の妹がいる。母親は美しく、父親は開業医。絵に描いたようなお金持ちの家。でもここには外からは見えない闇がありました。
物語は雨宮家に家政婦に入った幸子さんが地元長野でお世話になった神父様への手紙による近況報告で進んでいきます。田舎育ちで純真な幸子さんは、なんでもよいように解釈するある意味"おめでたい"人。読んでいるこちらは、すでにリカの前日譚として読んでいるから、誰かがいなくなる、ペットがいなくなるなんてことがあると、ゾクゾクしてきます。でもまだ梨花は小学生。まさか…。一方でお母さんはプライドが高くてモデルのように美しい。まるで大人になったリカのように。え?、つーことはお母さんが? ページを繰る手が止まりませんw
前日譚ではありますが、発表順に「リカ」その10年後のお話「リターン」そしてこの「リバース」と読むと楽しめます。去年「リターン」が出て、今表紙を抱えて「リカ」も再刊されていますので、購入しやすく、本屋さんに行くと平積みされていたりします。幻冬舎文庫イチオシっぽいw
電車の中って面白い本だと集中して本が読めるので、長距離通勤結構いいかも(今のようなちょこちょこ乗り換えるのは×だけど…)。

- 作者: 五十嵐貴久
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2016/10/07
- メディア: 文庫
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