コミケ91・2日目に参戦。今日の目的は田中圭一新刊のみ。ただ早めに入れたので物色していたらついつい買っちゃう。危険なので1時間くらいで退却してきました。。
「幻魔大戦」は10巻目に突入。
子宮癌の手術をするために入院した郁江が行方不明になる。郁江の父親から電話を受けた東三千子は、久保陽子の時のように幻魔に誘拐されたかと心配するが、じつは祈り続ける丈の元に現れていた。場所は奈良県大峰山脈。
そこで丈の巨大な力でヒーリングを受けて郁江の癌は消滅する。
一方GENKEN事務所では、前巻の最後、丈と面会した女優・元子が丈に助けを乞いにやってくる。その様子が尋常でない。事務所に出入りしている非会員、高鳥が不在の丈に代わってこの女優を守ることに。
女優の自宅に幻魔の攻撃がある。高鳥はPKを使い撃退するが、それこそが幻魔の罠だったことに高鳥は気づかず、自分の力に酔いしれる…。
丈失踪後の中心人物、郁江と高鳥の転換点の話です。
丈が禁欲的に超能力を封じているのに高鳥は丈の意図を汲み取れず、超能力に溺れていく。高鳥のC調な感じは決して嫌いじゃないんだけど、C調な人って実は根っからC調なんじゃなく、実は思慮深いケースが多い。でも高鳥は、ほんとお調子者のただの莫迦。見た目がいいだけに、莫迦な女子はコロリと騙される。秘書の杉村由紀ですら高鳥に好感を持っていたりするところは、甘さを感じてしまいます。
一方の郁江は、GENKENメンバーの中で唯一丈の積極的なPKを体験することになる。空飛んじゃうんだから、やっぱ丈はすごい。
とはいえ、この巻も1月1日から3日までの3日間。ただ丈のいなかった2日の描写は殆どないので、やっぱり48時間程度の物語。これはやっぱり拙いと思うんです。最初に読んでた時は気が付かなかった、というより、分かってたけど面白ければいいじゃん、と思ってましたけど、ただでさえ終わりの見えない物語で、並行して「真幻魔大戦」を執筆している中での、この無構成な状態で物語を続けるのはさすがに物語としてはいかがなもんか。

- 作者: 平井和正
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2014/12/03
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