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「宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち第2章 発進篇」

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第二章(セル版)
 無事上映も終了したので、ネタバレ含む感想が書けます。
 第2章は謎のメッセージを受けたヤマト元乗組員たちが、地球防衛軍の制止を無視して出発するところまで。
 第1作の劇場版のみ劇場で観ていませんが、それ以降はすべて観ているくらい好き。といいつつ、ヤマトは大スクリーンで観るもの、と思っているので、TV版の2とIIIはちゃんと見ていなかったりします。その程度のヤマトファン。
 ですので、2199同様、後のTVシリーズを劇場公開をしている2202版は毎回楽しみにしております。
 「2202」は「2199」の続編、「さらば宇宙戦艦ヤマト−愛の戦士たち」とTV版「宇宙戦艦ヤマト2」のリメイクとなります。2199が、旧作をベースとしながらも様々な要素を加え新しい物語になりましたので、当然そこで設定された"枷"の回収をしないと物語を進めることができません。また旧作の矛盾、ご都合主義、説明不足でひっかかるところについても、と説明しないと、昔からの盲信的なヤマトファンならともかく今の観客は納得しません。そういう意味では特に2199の続編は2199以上に困難な作業に違いありません。

 「さらば―」は2時間半(151分)で物語が完結しています。映画ですからそれでも長いくらいなのですが、では「―2」が面白かったかというと既に2時間半の物語を観ているので、冗長な感は否めませんでした。更にTV放映ともなると、いろいろな制約があるのか、テレサは神秘的な存在が良かったのに、反物質存在ではなくなり、あろうことか島と恋愛関係になるという、興ざめな展開。そして、ラスト、主要人物が生き残ってしまいます。
 今となってみれば、生き残ることに否はないのですが、さらばでの感動は、物語を終わらせること=主要人物の死にあったのに、それを否定したことと、露出の増えた西崎義展の愛を語りながら商業主義があからさまになり、3匹目、4匹目のドジョウを狙ういやらしさに嫌気がさしたというのが、世間のヤマト離れの主要因だったのではないかと。
 それでも「―2」終了後にキー局をフジに移して放映された「―新たなる旅立ち」や、「ヤマトよ永遠に」「―完結編」まで付き合ったのは、ひとえに大きなスクリーンで宇宙を進むヤマトを見たかったから。

 「さらば―」の矛盾、地球帰還1年で最新鋭艦アンドロメダを作れるだけの国力を備えた地球というのも明かにご都合主義でした。それをコスモリバースシステムの副作用として時間の進み方が外の世界の3年間は30年にあたる異様に速い空間"時間断層"を作り、そこで友好関係を結んだガミラスの技術供与を受けながら宇宙戦艦を作るというのは、なかなかよい設定です。しかし、2199の最後、コスモリバースを受領するにあたり、スターシャと約束した波動砲の封印が、いとも簡単に反故にされ、波動砲を装備した宇宙戦艦の艦隊を作る地球連邦への嫌悪感は2199を見た観客にはこれもまた衝撃。とはいえ、2門の波動砲口を備えたアンドロメダを出すにはやはりこれくらいの強引だがないといけないと思うし、これによりアンドロメダに対する邪悪さ=地球連邦官僚の邪悪さが強調されるのは納得の演出です。

 旧作では、既に戦場と化し空間騎兵隊が孤軍奮闘していた第11番惑星も、平和な植民星だった(ガミラスと共存していた)ところをガトランティスに襲われるところから始まったのもよい。今後の展開が示唆されます。

 2199で結婚した加藤と真琴。家庭を持った加藤を「行ってこい」の一言で送り出す真琴に涙。ヤマト発進の為に山崎、星名、桐生がドッグのコントロールルームを死守しヤマトに乗れないというのも、カタルシスでした。

 「さらば―」では、発進まで30分の物語を2時間かけて行うという贅沢、しかも物語に無駄がなく第3章への謎を残す展開。第3章の秋がまた楽しみになりました。第3章の前売券(ポスター付)を購入したのはいうまでもありません。
冒頭10分(期間限定公開)