3月も後半、4日前には桜の開花宣言もあったのに、なんと関東地方で雪。今は止んでいますが、路面はうっすらと雪が積もってました。春分の日なのに…。
この時期降る雪、春が来てから降る雪のことを"名残の雪(なごりのゆき)"といいいます。「なごり雪」というのは伊勢正三の造語になりますが、日本人としては「なごり雪」の方が有名ですね。
伊勢正三「なごり雪」
1974年フォークソンググループ"かぐや姫"の勢正三作詞作曲でヒットしたこの曲を、翌年イルカがカバーして大ヒット。
イルカ「なごり雪」
聴き比べるとわかるのですが、一番最後の「きれいになった」が、イルカは「きれいにーなったー」と一拍伸びています。
シンガーソングライターのイルカは、かぐや姫の名曲であるこの曲を歌うのはすごく嫌だったらしい。嫌というと語弊があるかも。大好きな歌だったのだけど、当時イルカはデビューしたばかりの24歳。まだこの詩の世界を表現するには自分の力不足と思っていたそう。レコーディング当日もまだ悩んでいて、当然練習もあんまししていない。そこでイルカは、伊勢正三をカバーするのではなく、歌詞をつぶやくように、自分の想いを詩に乗せて録音したんだそう。なので、音符を追いかけるカバーにならなかった。
たくさんの人がカバーしている「なごり雪」ですが、大体イルカ版のカバー。だれが唄ってもいい歌です。想いを乗せやすい歌詞だからかな。