「テレビシャカイ実験 あすなろラボ」。2013年にフジテレビで放送されていたバラエティ番組。「たった1回の授業で落ちこぼれをヤル気にさせる事ができるのか?」というテーマで東進ハイスクールの林修講師が、集められたヤンキー(風の若者)に対して授業を行うもの。2回ほどこのblogで取り上げた失敗する人に共通する3つの要因(・情報不足/・慢心/・思い込み)を言った番組は何なのかなと思い、調べてみたらこの番組で、動画があったので初めて全編見ることができました。すると、名言のオンパレード。林先生やっぱりすごい。
・やりたいことやっててうまくいく奴はラッキー
・「努力は裏切らない」って言葉は不正確
「正しい場所で」「正しい方向で」「十分な量なされた」
努力は裏切らない。
・好きな事は趣味でやればいい。
・仕事っていうのはお金を貰ってやることだから、
おかねを払う人に責任をとらなければならない。
こっちが好きか嫌いかなんてどーでもいい。
向こうがお金を払ったことに対して責任が
取れるか。
そういうことをちゃんとしているか、
プライドが持てるか。
・好きな事はお金を払ってやればいい。
仕事はお金を貰うことだから
自分がやるべきことをやる。
・何か思いがあったら、語ってしまった
ほうがいい。
twitterでもblogでも。
言ってしまう事で
「力を貸してあげるよ」という人が
昔に比べて非常に簡単に表れる時代になっている。
他に数学は苦手であんまし役立つとも思えなかったけど、2軸の考え方(縦軸に<好き><嫌い>、横軸に<役に立つ><立たない>)を置いて、<好きで役に立つこと>はいい。<嫌いだし役に立たない事>はやらなくていい。<好きだけど役に立たないこと>(ギャンブルとか、ゲームとか)は趣味でやればよい。問題は<嫌いだけど役に立つこと>これにどう向き合うかが大切。というのは、常に考えているし、これは数学をやって身に付いた考え方だということ。
学校の勉強は、十把一絡げで"役に立たない"とはいえない。だからまずは自分が興味あることに対して前向きに取り組んでみるとよい。そしてちょっと嫌なんだけど、役に立ちそうなことを勉強してみるとよい。
予備校の生徒は、"大学受験"という目的があって、講師はそれを効率よく学ばせるというベクトルの合った関係。学校の授業についていけず、中卒、高校中退のヤンキーに勉強の楽しさを教えるのとは、そもそもアプローチ方法を変えないといけない。開始当初の林先生、翌週の同じ東進ハイスクールの英語講師安河内先生は、それが分かっていなかった。「(俺くらいになれば)いつもの通りやれば大丈夫」と。ところが現場は全く違った。林先生曰く負けの三大要因の「慢心」。林先生はそれが判って上手く路線変更できたけど、安河内先生は完敗でしたね。英語嫌いな人にいきなり英語読めとか口に出して言えとか、隣の人とチームになって挨拶しろとか、まんま英語の授業。そういう授業が嫌だったから落ちこぼれたんだということが分かっていない。正に井の中の蛙であり、お山の大将。ここら辺は人間力が試されるところでした。
テーマが「たった1回の授業で落ちこぼれをヤル気にさせる事ができるのか?」なので、別に英語や現代文をこの1回の授業で理解させる必要はない。あくまでも英語や現代文に興味を持ってもらい「やる気」になってもらう程度でよい。
それにしても林先生の授業はとても参考にになる。池上彰さんも同様ですが、分かりにくい事を平易な言葉で分かるように話すのって相当な技術がいる。こういう先生ばかりなら私ももう少しできるようになったかも…。