河原 一久著・NHK出版新書
2015年11月刊行なので、「フォースの覚醒」公開前。一言でいうと、それまでのスターウォーズを総括し「フォースの覚醒」に期待を持たせるような内容になっています。
「スターウォーズ」は、洋画をそれほど観ない私が、77年の第1作(新たなる希望)から全部映画館で観ている唯一のシリーズ。スピンオフで海外ではTVスペシャル放送された「イォーク・アドベンチャー」と「エンドア/魔空の妖精」は観ていませんが…。
ルーカスフィルムが、ディズニーに身売りをしてこれからルーカスが関与しない「スターウォーズ」になるというのは、それまでの「スターウォーズ」ファンにとってもっとも危惧する問題でした。ルーカスあってのスターウォーズサーガだと私も思っていました。しかしながら、考えてみればルーカスの関わった全6作が完成するまで77年から05年と実に28年掛かっており、スターウォーズの新作を見るのは難しくなってくる。ルーカスも高齢で今後の事を考えるとルーカスのいないスターウォーズ、スターウォーズの世界を理解する後進に委ねるというのは、ありかもしれません。
ディズニーは権利に煩いけれど、潤沢な資金があり資金集めも容易にできる。問題はスターウォーズワールドへの理解があるか否かという点。そういう意味では、現在まで新3部作のepi7、8と、2つのスピンオフ「ローグワン」と「ハンソロ」を2015年から毎年制作、発表されているというのは、もしルーカスが全権を握っていたら成しえなかったこと。いまいち新三部作に乗れないのは、旧六部作への思い入れが強いだけ、といわれればその通りだし、といいつつも「ローグワン」は充分に楽しく観れた。
作品は既にルーカスの手を離れて新たな時代に突入している。この本はスターウォーズの構想から新三部作への期待をうまく表現されていて、改めてepi7.8を観ててみようかなと思わせる内容でした。
三つ子の魂ではありませんが、中学1年の多感な時に第1作に触れてしまい、なんだかんだいっても、スターウォーズからは目が離せません。。
- 作者: 河原一久
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2015/11/07
- メディア: 新書
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