加賀やっこ著・フラワーコミックス。
弓道漫画、というか弓道部所属高校生の恋愛漫画。昨年映画化もされました。本編全7巻+特別篇(は読んでない)。
弓道ものというのは数えるほどしかなく、なるべく読む用意しています。とはいえ、基本的に漫画という媒体故"学生弓道"を扱ったものばかり。唯一時代劇で三十三間堂通し矢の歴史を扱った「弓道士魂」がかなり硬派な感じで好き。
「一礼して、キス」は昨年映画化された時、結構好きな加藤エライザが主演ということもあって気にはなっていたのですが、恐らくさほど当たらなかったのか気が付いたら終わっていました。
映画にしても漫画にしても、弓道を「目に見える媒体」にする場合、「弓道をしている人は弓道描写に対して厳しい」という、かなり高いハードルがあります。素晴らしい射をする人を、それだけ多く見ているとか、細かい指摘を受けるので、そういうところができていないのに、作劇上名人級扱いされているというのがどうも納得できない。それ以上に基本の射法八節すらまともにできていないのに100発100中とかありえないわー、とか思ってしまいます。
「一礼して、キス」もまぁ弓道の面から言えば??というところもあります。県連の重鎮、錬士九段って…(^_^;)。九段なら範士ではないかと。いやいや、もしかしたら昇段審査は受けるけど称号審査を受けない人なのかも…。いやぁないな。
称号(錬士・教士・範士)審査は、
五段→(称号試験をうける)→錬士五段
→(昇段審査を受ける)→錬士六段
→(称号試験をうける)→教士六段
→(昇段審査をうける)→教士七段
→(昇段審査をうける)→教士八段
→(称号推薦をうける)→範士八段
ときて、九段、十段は、試験ではなく推薦名誉段位みたいな感じ。名誉段位を受ける人が錬士というのはありえないんじゃないかな。
学生弓道の経験がないのでよくわかりませんが、3年とか4年とかの短い期間で的中数を競う大会をクリアしていかないといけないという状況であれば、まずは中ることが大切で、多少体配や射形の乱れは仕方がないのかな。
だいたい、腕を弦で打ってしまうのは角見が利いていないからで、それでもバンバン中っちゃうっていうのもどうも解せない。
「一礼して、キス」は、先輩女子とインターハイで優勝しちゃうくらい上手な後輩との恋愛ストーリー。少女漫画にありがちな紆余曲折が部活を絡めて進む。後輩男子から一方的に惚れられて、タイトル通り、やたらキスシーンが出て来るのはよいけど、せめて道場外でやって欲しいと思うのは私が歳をとったからか。たぶんこういう展開は読者層からは受けるんだろうなぁ。男の子はみんなかっこいいし。
あぁ、高校生の頃から弓道やって、こういう青春送りたかったなー(^_^;)。

一礼して、キス コミック 1-7巻セット (Betsucomiフラワーコミックス)
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