やりたいやりたくないは別にして、仕事は続ける方がより深化します。職人であれば、師匠に弟子入りをして何十年も同じことをするから、10年、20年とやることで沢山の事を覚えて一人前になる。
ところが、会社が大きくなればなるほど、様々な部署があり、数年で異動する事になる。とはいえ、製造系、研究系、営業系、総務系内での移動が殆どでそれらを跨いでの異動はあまりないですがまったくないわけではない。
私は営業系から外れた異動は今までありませんが、とはいえ内務中心で数字をまとめたり営業施策を考えたり研修企画をしたりする部署にもいたことある。営業といっても、扱う商品が違ったり、客先が違えばやることは全然違たりする。そういう異動では、今まで積み重ねたものがほとんど使えない、なんてこともあります。例えば、砂場で山を作っていて、ずっと作っていればどうやったら高くできるか考えながらやっているのに、作ってる途中で新しい山を作れと言われるようなもので、いくら前の人がベースを作ってくれていたとしても、それを引き継いで同じペースで山を作ることはできません。そこには、長年培った継承できないものも確かにあります。
今日、引継ぎを行ったのですが、短い時間では考えていたやり方や方法論を引き継げないジレンマは引継ぎをする度、常に感じます。もうすこしなんとかならないものか。
「志半ば」というほど高尚なものではないですが、来年度はもうすこしこうしてみよう、ああしてみればよくなるかも…みたいな想いは常に年度末に感じています。当然長い間担当をしていれば、客先との絆も強くなり、お互いに安心して付き合えますが、担当が変わればその人間関係も一から構築し直す必要があります。それでいいんでしょうかねぇ。
同じ部署の担当から管理職になり、その上の管理職になるというのが一番よいと思うのですが、中には何でも知っているからその抜け穴で悪いこととを考える輩がいるのも問題で、会社としてはあまり長く担当させないというのにはそういうリスクヘッジも含まれているといいます。銀行とか頻繁に人事異動するのは、そういう意味が大きいと聞いたことがあります。
会社が成長しないのは、適切な人事異動をしないからだと常々思っています。適性を判断するのは難しいけど、好き嫌いで人を動かしたりすることもゼロではない。
とはいえ、一方でそんな思いを抱えていたところで、誰が担当してもなんとなく回ってしまうというのも事実で、所詮サラリーマンなんていうのはその程度の役割しかなく、”余人をもって代えがたい”なんていうことはないんですよね。そういう気概を持って仕事をする事は大切かもしれませんが。。